サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- 世界で戦える新たな日本産オイスター -普及するオーストラリア式養殖法-
開催日: 2022年4月21日
○活動の主旨、目的○
戦後、オーストラリアに渡った日本のカキは産業の起源になり、現在までに、世界に誇る養殖技術に発展しました。その技術の根幹を成すSEAPAの養殖インフラが、今度は日本の産業を進化させ始めています。つくられた高品質なカキは、食味はもちろん、外観も美しく、海外市場を急拡大させています。
2回目のご登壇となる今回の木曜サロンでは、SEAPAの技術を導入し、成功した何名かの生産者を取り上げ、技術導入の背景にあるストーリーや想い、また生産されたカキを楽しめる大阪のお店や、ドライブで楽しむ兵庫県西部の“オイスターロード”についてもご紹介いただきました。
また、生産者の課題解決をサポートする中で生まれたナレッジサロン会員とのコラボレーションによるカキのブランディング支援の実績をご紹介いただくと共に、さらなる技術やサービスの協業を求められていました。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
吉本 剛宏 氏
株式会社SEAPAジャパン 代表取締役
スポーツ用品メーカーで海外営業の経験を積んだ後、オーストラリア総領事館にて約20年間勤務。
主席商務官として日豪の貿易・投資の促進に従事した。一次産業からライフサイエンスまで、幅広い分野において、二か国がビジネス協業できる領域を開拓し、個別企業の日本進出案件をサポートした。
2018年6月に、オーストラリア企業SEAPA(シーパ)の日本法人を設立、代表に就任。
ナレッジドナーインタビュー
- 世界中の海でSEAPAの技術は導入可能ということですが、養殖された産地による牡蠣の差別化はどのようにされるのでしょうか。
- 品質の良い牡蠣を効率的に生産できるようにするSEAPAの技術は、欧州、北米、オセアニア、そして日本でも広がっています。これは、世界中で画一化した牡蠣ができるということではありません。同じ技術を使ったとしても、海域の特徴や生産者の応用方法などが異なり、各生産者の牡蠣の個性はしっかり主張されます。この養殖方法を用いる日本の生産者は、各地の特徴を訴求しながらアジアにおいて市場を広げています。
- 牡蠣養殖の新しい手法が生産者に受け入れられたのは何故だとお考えですか。
- 水産業に多くの課題があることは一般的に認識されていると思います。生産者の中でも特に若い世代に、課題意識が高く、実際に行動ができる方々が多くいらっしゃいます。このような方々が、課題解決策のひとつとしてシングルシード養殖法に一筋の光を見出してくださり、そこから新しい手法を受け入れていただける道が開けたのではないかと考えています。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。