サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- アートプログラムならタチョナにおまかせ! -演劇、美術、ダンスからメディアアートまで-
開催日: 2023年4月20日
○活動の主旨、目的○
最初の自己紹介でタチョナ立ち上げのきっかけなどのお話があり、その後タチョナの取り組みについてお話いただいた。タチョナでは3つのアートプログラムに取り組んでおり、それぞれの開催までの流れとしくみや内容を、過去に開催されたワークショップの写真や映像を使いながら解説。タチョナの取り組みの1つである「なんだこれ!?サークル」については、一緒にスタートさせた編集者・岩淵拓郎氏からのお話もあった。
最後に「庄内つくるオンガク祭」について解説。庄内オンガク祭で作る子どもたちの楽器は壊れやすいことから、プロが使う楽器を子どもたちと作れないかと考えたとのこと。現在は販売するための商品化を目指しており、実際に作った楽器を鳴らし仕組みなどを解説したうえで、この楽器がより大きな音で演奏できる方法がないかアイディアをいただきたいとお話された。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
小島 剛 氏
一般社団法人タチョナ 代表理事 / 大阪音楽大学特任教授
大学卒業後、情報システム会社の研究員として勤務の傍ら、即興音楽やコンピュータ音楽の音楽家として国内外で活動。退職後、2001年から2010年まで「NPO大阪アーツポリア」に参加し大阪築港赤レンガ倉庫を中心にアートイベントやライブを企画。2010年からNPO cobonで小学生向けキャリア教育としてのアートプログラムのコーディネートに関わり、2015年には子どもを対象にしたアートプログラムの企画コーディネートを専門とする一般社団法人タチョナ〜touch On Art〜を設立。
また2016年からは大阪音楽大学ミュージックコミュニケーション専攻の非常勤講師に着任、2018年から特任准教授として社会包摂や地域活性化と音楽をテーマにしたゼミを持ち、学生の指導を行っている。
そのほか現在はインディーズのロックバンドでバンジョーを弾いたり、地域のビッグバンドでドラムを叩いたり、帝塚山音楽祭副実行委員長を務めたり・・・
ナレッジドナーインタビュー
- 子ども対象のアートワークショッププログラム「なんだこれ?!サークル」の参加者募集の際、「アートしませんか?」の呼びかけだけで応募が殺到したのは何故だとお考えですか。
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私自身も不思議に思っています。それまでにも江之子島文化芸術創造センターで何回かワークショップを行っていたのですが。参加している子どもたちを見ていると、何だかお洒落でカッコイイ雰囲気があり、新しいことに興味を持つのではないかと感じました。そこで、楽器の演奏や図工など、決まったものをするのではなく、参加する子どもたちと「アートをする」という抽象的な言葉を通して「枠組みを形づくる」ところからスタートしたいと思い、「なんだこれ?!サークル」を立ち上げました。結果、多くの子どもたちが集まってくれて、「一緒に世界観を作っていこう」という取り組みができるようになりました。
また、「なんだこれ?!サークル」は3ヶ月コースで月1回の開催ですが、期間中いつでも来られるように、江之子島のセンターに部室を作りました。その中に「なんだこれ?BOX」を置いて、自由に使ったり遊んだりできるようにすると、子どもたちは学校が終わった後にやって来て宿題をしていましたね。その様子を見て、子どもたちの「居場所づくり」という点も意識するようになりました。 - アートに触れたことがない子どもたちにプログラムに参加してもらうには、どのようなアプローチが効果的でしょうか。
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アートワークショッププログラムを小学校や中学校で行うと効果的だと思います。小中学校では「なんだこれ?!サークル」はまだ行っていませんが、誰でも参加できる形のプログラムを実施しています。例えば、子どもたちで短編映画を作るワークショップを行うと、最初は全く興味がなかった子どもが途中から俄然やる気を出して張り切って取り組むというケースもあって、とても面白いですよ。
より多くの子どもたちにアートを体験してもらえるよう、ジャンルにこだわらす様々な方々と連携して活動の幅をさらに広げていきたいと考えています。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。