サロンイベントレポート

木曜サロンレポート

テーマ:
うめきたよもやま話 -私のOMOSIROI-

開催日: 2023年5月11日

○活動の主旨、目的○
木曜サロンでは、近畿経済産業局長、うめきた未来イノベーション機構代表理事、ナレッジキャピタル総合プロデューサーの3名が一堂に会し、「うめきたよもやま話 - 私のOMOSIROI -」と題して鼎談しました。
最初に、各登壇者より自己紹介とこれまでの活動についてお話しいただき、話題は海外旅行先に展開。
中沢氏は、フィリピンでの大使館勤務経験について素晴らしい思い出を語りました。その時期が自身の人脈形成の礎となり、今も大変貴重な経験であると述べました。
伊吹氏は、小説『深夜特急』を読んで同じような旅をしたいという思いを抱き、実際にバスで中国からロンドンへ向かい、途中さまざまなトラブルにあった、お話を披露いただきました。これは普段なかなか聞くことのできない興味深いエピソードでした。話題は様々な内容に展開し、東西の食文化の話やお気に入りの映画についても語られ、その内容は非常に興味深く、あっという間の一時間でした。

ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール

伊吹 英明 氏
経済産業省 近畿経済産業局 局長

東京都出身。東京大学経済学部卒業後、1991年通商産業省(現・経済産業省)入省。
文化情報関連産業課長、生活文化創造産業課長、自動車課長、中小企業庁総務課長などを歴任し、2018年内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局 参事官、企画・推進統括官を経て、2021年10月より近畿経済産業局長。

中沢 則夫 氏
一般社団法人うめきた未来イノベーション機構 代表理事

神戸市出身。東京大学法学部卒、1986年通商産業省入省。在外勤務は、米国、英国、フィリピン、韓国。ケンブリッジ大学客員研究員、近畿経産局総務企画部長、産業技術総合研究所・理事、JETROサンフランシスコ所長など、33年の行政機関勤務中に22ポストを経験。民間企業(日本電産)への派遣経験もある。大和総研・特別研究員を経て、2022年10月よりうめきた未来イノベーション機構代表理事。

野村 卓也 氏
ナレッジキャピタル 総合プロデューサー

ナレッジドナーインタビュー

  • 人生の転機となったご経験についてお聞かせください。
  • 伊吹氏:転機と言えば、就職した時でしょうか。公務員試験を受けたのですが、手応えとしては落ちただろうと思ったので、民間企業を回って就職活動を行なっていました。ある銀行からそろそろ内々定を貰えるかという頃、ちょうど公務員試験の発表の日にたまたま友人に会い、「お前、受かってたぞ。こんな所にいていいのか」と言われて、慌てて役所に向かったという次第です。この時、友人に会っていなければ、民間企業のサラリーマンとして、今とはまったく違う仕事をしていたと思います。

    中沢氏:人生観が変わった瞬間があるとしたら、阪神・淡路大震災のときですかね。自分の慣れ親しんできた街が一瞬でなくなり、今までの秩序が崩れていく。そのような状況下で一番人々の役に立っていたのは、行政ではなく、エンターテイナーや町のちょっと強面のおじさんたちでした。非常時には人間のまったく違う面が表れるということを経験して、人生観がすっかり変わりました。この時が人生の大きな転機だったと思います。
  • 大切になさっている愛読書があれば、教えていただけますか。
  • 伊吹氏:元産経新聞の記者が書いた『サイゴンのいちばん長い日』という本です。ベトナム戦争で最後にサイゴンが陥落する時の民衆の姿を描いています。海外については歴史で学んだり、ニュースを見たりして国情を知ることはよくありますが、その街に暮らす普通の人々が実際にはどのような状態にあるのかまでは分かりません。動乱の中でも結構みんな逞しく生きているのです。そのような様子を読んで、とても面白いと思いました。この本が一つのきっかけとなって、海外の普通の人々に興味を持つようになりました。

    中沢氏:司馬遼太郎の『街道をゆく』です。全43巻の紀行文集で、日本が中心ですが海外も含めて様々な「みち」を巡り、その土地の歴史や情景について考察しています。とても面白いですよ。私は放浪癖があり国内外をよく旅行しますが、その際、目的地について書かれた巻を持って行き、それを読みながら旅をするのが何よりの楽しみです。この本はいつも手の届くところに並べていて、旅行の時はそこから2、3冊取って出掛けるのが習慣になっています。

※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。

木曜サロンとは

幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。

ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

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