サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- 自動車大国日本が直面するEV化の波 ~創業100年のエンジン部品専業メーカーによる新規事業への挑戦~
開催日: 2023年11月30日
○活動の主旨、目的○
今回の木曜サロンは、駆動系部品の分野で100年の歴史を誇るリーディングカンパニーとして、クラッチとトルクコンバーターの製造で世界中のモータリゼーションに多大な貢献をしてきた株式会社エクセディ様より、イノベーション01チームのリーダー小林氏にご登壇いただいた。
現在、カーボンニュートラル実現に向けた電動車両(EV)の普及が進む中、同社の主力製品であるエンジン用部品に対する影響が顕著になりつつあり、EV化で不要になる部品への売り上げ依存が高い企業2位で選出されるなど危機感を募らせていた。このような変革の波に立ち向かうため、エクセディは新製品の開発だけでなく、既存事業の強みを活かしながら全く新しい領域への進出にも積極的に取り組んでいるとのこと。
現在、シリコンバレーにもオフィスを設立し、スタートアップとの協業やスマートロボット、ドローン関連パーツの開発、電動アシストパレットトラックの開発など、さまざまな事業を展開。
今回の木曜サロンをきっかけに、協業できるパートナーも積極的に作っていきたいと締めくくられた。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
小林 崇寛 氏
株式会社エクセディ 営業本部ビジネス開発部 イノベーション01チーム チームリーダー
1986年生まれ奈良市出身。2008年に株式会社エクセディに入社し、エンジン用部品(クラッチ)の開発を担当。その間インドに1年間赴任。2017年にアイシンに出向し、EV用パワートレインの研究開発に参加。帰任後、開発企画を経て、2022年から新設された新規事業創出部門にてアイデア探索、事業戦略の検討、新規事業の制度設計などを推進中。
ナレッジドナーインタビュー
- 様々な分野の新規事業開発に力を注がれているようですが、どのように人材を確保されているのですか?また、社内で新規事業に携わる社員の占める割合についてもお聞かせください。
- 人材確保に関しては様々なパターンがありますが、既存事業の開発設計に携わっている技術者の中から新規事業に異動してもらうケースが最も多いです。社内公募もあります。私の所属するイノベーション01チームは、「新しいことをやりたい!」と手を挙げた社員数名と、新規事業に向いていそうな社員をピックアップして出来たチームです。他にも、スタートアップ経験などの変わった経歴を持つ方を中途で採用して、社内に新しい風を取り込んでいくようにもしています。新規事業に関わる社員は、実際にモノを作っていく技術者から広報から営業まで、各部署に点在しているため、社内全体での規模を割合で示すことは難しいですね。
- 御社がアスリート支援をされていると知って驚きました。アスリートのための採用枠のようなものが設けられているのでしょうか?
- アスリート社員は他とは別枠で採用しています。午前中は従業員として働いてもらいつつ、午後からは練習時間という条件で雇用しています。そうして支援している「エクセディ女子卓球部」は、社会人リーグでも優勝するような強いチームです。他にも、「伊賀FCくノ一三重」という女子サッカーチームのスポンサーもしています。サッカーチームの約9割の方に弊社の従業員として勤務してもらっています。アスリート支援は、だいぶ前から続けていますね。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。