サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- 世界中から集まる価値観で生まれる化学反応!-世界的なゲームメーカーが取り組むゲーム開発とは-
開催日: 2024年1月11日
○活動の主旨、目的○
今回の木曜サロンでは、UBISOFTのゲームエンジニアである小保田氏が登壇いただきました。
自己紹介からゲーム業界に飛び込んだきっかけやUBISOFT入社までの経歴を共有。
現在のゲーム市場の現状やUBISOFTの特徴、ゲーム開発の流れについて触れられました。
AAAといわれる大規模な大作を手掛けるUBISOFTは、様々な役割を持ったメンバーとゲーム制作を行っているため、ゲーム制作を進める上でのマネジメントの重要性について語りました。
中でも小保田氏がスタジオマネージャーとして携わるUBISOFTOSAKAの取り組みに焦点を当て、大型タイトルに対応する力がなかった2018年ごろまでの課題と、それに対する改善策について紹介いただきました。
日本法人でも積極的に海外人材の導入や多言語環境の推進により、多様性が増し、それがゲーム制作にもプラスの影響を与えることにつながったと小保田氏。今後UBISOFTが目指す未来像として、人々の人生を豊かにするゲームを提供し、それと同時に働く人たちの豊かな人生を追求したいと締めくくられました。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
小保田 宏幸 氏
Ubisoft Osaka株式会社 スタジオマネージャー兼テクニカルディレクター
東京工業大学情報工学科卒。株)ナムコ(現:バンダイナムコゲームス)にエンジニアとして入社後、ソウルキャリバーシリーズやミスタドリラーの開発に携わる。5年後にシリコンバレーの支社に転勤。現地社員と共にパックマンシリーズやスプラッターハウス、鉄拳やFPSタイトルなどの開発をしつつ、日米の開発の技術リエゾンとして日本の開発チームと米国の開発チームの橋渡しを行う。現地開発部門の閉鎖に伴い、2014年よりUbisoft San Franciscoへ転職。RocksmithシリーズやSouth Parkを基にしたRPGのリードエンジニアとして、現地のエンジニアチームとUbisoft Osakaのエンジニアチームのマネージを担当。2018年にUbisoft OsakaのStudio Managerに就任。プロジェクトに参加しつつ、Ubisoft Osakaの魅力向上とAAA開発への対応を後押しする。現在名古屋商科大学、経営学科にてExecutive Managementコースを履修中。
ナレッジドナーインタビュー
- 社内の海外人材の増加に伴い、最も困難を感じたことは何ですか?
- 言葉や文化の壁を乗り越えて「社内全体で海外人材を受入れていく」ことが一番大変でした。私自身は海外赴任経験もあり、色々な国や地域の方と接する機会がありましたが、社内には英語でのコミュニケーションも含めてそういった経験をする機会に恵まれていた方たちだけではありませんでした。当初は四苦八苦している社員の姿を見て自分自身も心苦しく感じていましたが、徐々に皆さんの一人一人の努力を通じて自分たちとは異なる母語や文化的背景を持つ人を受入れて相手を知ることによって、そういった環境で仕事をすることに慣れていくことができた様子だったので安心しました。
- 今後の目標をお聞かせください。
- Ubisoft OSAKAは「世界と一緒に仕事する」という目標を達成しつつあります。ただUBISOFTグループにはまだまだたくさんのタイトルが存在しそのすべてに関われているほどではありません。グループからのどのような開発要請にも答えられるような体制を今後社内で作っていきたいです。それに加えて、「日本ならでは」をグループ全体にどんどん還元していけたらいいなとも考えています。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。