サロンイベントレポート

木曜サロンレポート

テーマ:
瀬戸内海の離島開発の魅力を深堀り!-島仲間と築く物語-

開催日: 2024年2月22日

○活動の主旨、目的○
中川氏が仲間と共に島の管理人として開発に取り組んでいるのは前島という島で、瀬戸内市牛窓町のすぐ沖合にある。国立公園に指定されおり、「日本の夕陽100選」やThe New York Timesが選ぶ「2019年行くべきデスティネーション」にも選出されている。
前島は、岡山県の離島振興計画に基づき医療・介護を中心とした社会福祉の島として開発を進め、もうすぐ医療施設と介護施設が完成する。さらに、今後は教育・観光・エネルギー開発にも力を入れ、「自給自足ができる島」と世界に発信できるような島にしたいとのこと。
島を開発するうえで大事なのは、同じ目的・価値観を持っている仲間。島の価値を理解し、何もないところから社会貢献ビジネスを生み出したいと考えている方と一緒に島開発を進めていきたいとお話された。

ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール

中川 竜太 氏
Nakagawa Consulting株式会社 代表取締役
中川公認会計士・税理士事務所

ヴィアトール学園洛星中学・高校卒業。大阪大学経済学部卒業。
大阪の大手監査法人にて上場企業の監査業務に従事。
企業内会計士として東京の不動産開発会社で不動産証券化業務に従事。
大阪に戻り、製薬会社の上場担当者として、東証一部に上場。
製薬会社の経営企画にて、中期計画・予算策定、IRを担当。
その後、独立し公認会計士・税理事務所を開業、Nakagawa Consulting株式会社設立。

ナレッジドナーインタビュー

  • 前島の開発に携わることになったきっかけについて教えてください。
  • とある平日の昼間に、突然、知人から 「中川さん、今すぐ来られません?」 と電話があったのです。
    何の用事かの説明もなかったのですが、直感で、「すぐに行ったほうがいい」 と思い、やりかけの仕事もそのままに、言われた場所へ向かいました。ビルの会議室に通されました。すでに10名程の見知らぬ方々によって喧々諤々の議論が繰り広げられていました。
    私には全く何のことだかわからず、ポカンとただ部屋の隅に座っていました。どれくらいたったでしょう、会議が終わり、出席者のみなさんは、それぞれ部屋を出て行かれました。部屋には議長だけが一人残っていました。「中川さん!」 と元気よく声をかけてこられました。議長のことは何一つ知らず、全くの初対面です。私がこれまでどんなことをしてきて、何を考えていて、これからどうしたいのか、を小一時間ほど話しました。終わるや否や、「中川さん、手伝ってくれませんか」 と議長。
    「はい!」 と私。議長の勢いに押されて、考える間もなく返事をしていました。
    議長のことは何も知らないのに、何を手伝うかも知らないのに、です。
    でも、それが始まりました。どうやら、議長は私のことを試されていたようです。
    その時には知る由もなかったのですが、島の開発に関わっていることがだんだんと見えてきました。議長の構想が壮大過ぎて、凡人の私には全容をぼんやり理解するだけでも何カ月もかかりました。
    議長は、数々の別荘地開発を長年手掛けてこられた方で、今回は、前島の開発メンバーを集められていたのでした。そんなタイミングで、数字に強い私に、金周りの部分や計画を数値化する仕事を担当してほしいということで声が掛かったようです。これが前島との出会いのきっかけになりますね。
    サラリーマンで忙しい平日の昼間に、知人からの突然の電話を受け、その場所にすぐに行き、勢いで議長に 「はい!」 と返事をしていなければ、今はなかったと思います。
  • 中川様から見た前島の一番の魅力や、印象に残っている出来事があればお聞かせください。
  • 前島の東側にはほとんど人が住んでおらず、原生林のようになっています。以前そこでキャンプをしたことがあるのですが、虫が非常に多くいます。握りこぶし大のハチやアブがブンブンと飛び回っていて、すぐ目と鼻の先をハチが行ったり来たりするのです。おそらくハチは私を威嚇していたのでしょう。
    「手で追い払ったりしたら刺されてしまうだろう。だから敢えて何もせずにおこう。」 
    すると虫たちも、「こいつは危害を加えない奴だ」 と理解してくれたのか、2~3時間ほどで私の周りに来なくなりました。ずっと大阪に住んでいて自然に触れる機会が少なかった私にとって、この「自然が受け入れてくれた」 という感覚はとても魅力的でした。半袖、短パンで過ごしていたのに一切、虫に刺されなかったのも不思議です。素晴らしい夕陽の色に包まれ、星空を眺め、焚火に見入る。自然と一体化し、自分も自然の一部だったことを思い出す。
    夜もテントの生地をガサガサと虫が引っ掻く音が聞こえてきて、何らかのメッセージを伝えてくれていました。「お前にはもっとできることがある。力を持ってるんやで。」 と。
    このような生命の力や自然のエネルギーの凄さを肌で感じ、自分もその一部だと思い出させてくれるのが、前島の一番の魅力だと思います。

※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。

木曜サロンとは

幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。

ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

開催済みのプログラム

サロンイベントレポート一覧へ戻る

PAGE TOP