サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- 音楽の力で脳を最適化 -機能的音楽“ニューロミュージック”が創る未来-
開催日: 2024年6月27日
○活動の主旨、目的○
ブレインテックは、脳の信号を解析し応用する技術であり、2024年には市場規模が5兆円に達すると予測されている。VIE株式会社はイヤホン型脳波計「VIE DEVICE」と関連ソフトウェアを提供し、ニューロミュージックを通じて脳の最適化を目指している。VIE社が開発する音楽アプリ「VIE Tunes」は、40Hzの音で脳波の一つであるGamma波を刺激し、リラックスや集中力を高める効果を狙ったプロダクトとのこと。
ブレインテックは読み取り技術と書き込み技術を持ち、ヘルスケア・医療分野での利用が進展しており、例えば機能的音楽「NeuroMusic」によって脳波や脳状態を変容させることでユーザーが望む状態に近づく手助けができ、さらに、失音楽症と精神疾患の強い関係性から音楽機能を評価・獲得する手助けを行うことで、早期診断や新しい介入手法の開発にも繋がる可能性があると期待されていることについてもお話いただいた。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
小池 晨 氏
VIE株式会社 最高財務責任者
長野県出身。大学卒業後、コンサルティングファームにて、人工知能・脳神経科学等の先端技術を利活用した新規事業戦略策定・研究開発支援に従事した後、事業経営を経て、VIE株式会社に参画。
経理財務・人事労務等のコーポレート体制の立ち上げを行った後、総額約3億円のSeriesA1ファイナンスのクローズを主導。現在は製薬会社等の事業パートナーとの共同研究開発に従事し、脳波を中心とした脳神経科学の社会実装に向けた活動を推進。
ナレッジドナーインタビュー
- これまでの研究や開発過程で苦労したことや大変だったエピソードがあればお聞かせください。
- 苦労だらけなのでエピソードには事欠かないです。本日も終盤に様々な話を仮説ベースでさせていただいたと思うのですが、やはり一番苦労するのは分かっていない事がとても多いという事です。確実にこうという「確からしさ」がない中でも多額の投資をしながら、サイエンスと事業を上手く両立させていかなければいけない、というところが非常に面白くもあり大変なところでもあります。その部分を乗り超えていくために、一流の先生方からアドバイスをいただいたりチームに入っていただくことで、サイエンスをより事業に近づけていくための体制とスキル面をカバーしています。
- 今後の展望についてお聞かせください。
- これまでは非医療の領域で様々なプロダクトを展開していたのですが、今回資金調達が完了したことによりようやく医療分野に本格的に参入する準備が整いつつあります。具体的な活動としては医療機器の開発になるかと思いますが、臨床研究と呼ばれるような患者さんを組み入れた研究等もさせていただいて、医療の観点からも世の中に役立つプロダクトを創出していきたいと思っています。時間はかかるとは思いますが、これが今後の展望になります。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。