サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- プロダクトマネジャーが語る:サブスクビジネスを成功に導くための組織と戦略の作り方
開催日: 2024年11月14日
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○活動の主旨、目的○
近年、サブスクリプションビジネスが一般化する中で、その成功にはプロダクトマネージャー(PdM)の役割が不可欠とされている。サブスクリプションビジネスのゴールは、顧客生涯価値(LTV)の向上にあり、これは解約防止やアップセル・クロスセルといった顧客満足度の維持が重要な要素となる。
PdMはプロダクトビジョンやロードマップを描き、組織全体が同じ目標に向かって進むための指針を示す役割を担っており、ユーザーの多様なニーズを理解し、優先順位を決め、営業やエンジニアに共有することで、顧客満足度を高めるプロダクトの提供が求められていることについてお話いただいた。
一方、日本ではPdMがプロジェクトマネージャー(PjM)と混同されがちのようで、特にSaaS市場の拡大とともにPdMの重要性が認識されつつあるものの、PjMとしての役割を求められるケースが依然多く見受けられる。
PdMは、ユーザーインタビューやデータ分析を通じて顧客課題の解決に努めるだけでなく、機能のクローズにも積極的に対応し、プロダクト成長に不可欠な存在であると説明された。
今後、日本市場におけるPdMの認知と役割の理解が進むことが、サブスクリプションビジネス成功の鍵となると締めくくられた。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
中島 成一朗 氏
株式会社カンム プロダクト担当ディレクター
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これまではIHI、デロイトトーマツ、住友電気工業という会社で財務・経理やコンサルサービスの提供に携わってきており、その後上場前のごfreee株式会社にてSaaS事業のカスタマーサクセスの立ち上げや西日本拠点の事業責任者、事業開発チームの立ち上げ等に携わり、直近ではプロダクトマネージャー(PdM)や事業部CPOを経験しておりました。現在はMUFG系の株式会社カンムという会社でフィンテック事業のプロダクト責任者を担う。
ナレッジドナーインタビュー
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- プロダクトマネージャーとしてチーム全体をまとめる時に心掛けていることを教えてください。
- プロダクトマネージャーは、人事権を持たないという前提がある中で、様々なステークホルダーをまとめる必要があります。単純にトップダウンで、「あれをやれ」「これをやれ」と、要求することはできません。 チームに関わる人々がきちんと納得して、タスクを進めることができる環境作りをすることが、プロダクトマネーシャーとして非常に重要なことだと常に意識しています。
- 一般消費者向けサービスをリリースする際に重視していることについてお聞かせください。
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ゼロからイチを生み出すときには、当然ではありますが、市場リサーチを実施して、どういったサービスが消費者に受け入れられそうかを見定めます。
企業向けサービスの場合は課題感が明確な場合が多く、そこを軸として解決に向けた個別サービスを提供することができますが、一般消費者向けサービスは全国規模になるため、いわゆる「博打」になりやすい側面があります。
そのため、ユーザーインタビューやアンケートなどの定量データを元に、そのサービスが選ばれる確率を1%でも高く積み上げるための作業が重要であり、必要不可欠です。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。