サロンイベントレポート

木曜サロンレポート

テーマ:
社会課題解決型ビジネスをどう実現するのか【事例_東大阪からサウジに飛び立つDG TAKANOの舞台裏】

開催日: 2024年12月12日

○活動の主旨、目的○
ソーシャルビジネスを成功させるにはどのように進めていくのか、90%の節水を実現する技術を持つDGTAKANOの事例を中心にお話いただいた。
ソーシャルビジネスには大手企業の経営変革、ソーシャルベンチャーの創出、ソーシャルチャレンジの環境整備の3つが必要で、成功させるのはハードルが高い。しかし、大きなソーシャルコミュニティがない大阪では、今チャレンジをする価値があるとのこと。
ソーシャルビジネスを進めるには、課題の解像度を徹底的に上げる、PDCAをどんどん回す、儲かる方に進むのではなく、問題解決するためには何が必要なのかを考えることが重要なポイントであると教えていただいた。

ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール

大畑 慎治 氏
O ltd.(合同会社O)CEO
MAD | Makaira Art&esign 代表
DG TAKANO株式会社 戦略顧問
早稲田大学ビジネススクール ソーシャルイノベーション講師

大阪大学大学院にて工学修士を修了後、大手メーカーにて10年間、社内イントレプレナーとして新規事業創出に従事。新規研究分野の立ち上げから、新商品開発、新ブランド、新規事業の立ち上げまで幅広い経験を積む。並行して、宝塚造形芸術大学大学院 デザイン経営修士(MBA in Design)を主席で修了する。
その後、ブランドコンサルファームのストラテジックプランナー、新規事業コンサルファームのグループディレクター、ソーシャルクリエイティブグループの執行役員 事業・ブランド戦略本部長として、様々な業界で新たな産業・事業・市場・ブランドを生み出す仕事に従事。
2016年以降は、社会課題解決やソーシャルインパクトを目的としたソーシャルグッド領域にフォーカス。これまでの経験をもとに、大手企業、ソーシャルベンチャー、社会起業家、国際NGO、パブリックセクター等の経営変革、事業・ブランド開発、産業・マーケット創出、コレクティブ・インパクト、顧問・アドバイザリー等を手がける。

ナレッジドナーインタビュー

  • DG TAKANOでの活動の中で、特に苦労したエピソードがあればお聞かせください。
  • DG TAKANOは世界の水問題を解決し、世界に新たな街づくりの循環モデルを構築していくために常に新たな挑戦を続けていますが、最近では2024年の4月にイタリア・ミラノの「ミラノデザインウィーク2024(通称ミラノサローネ)」に挑戦をしました。
    ミラノサローネは、まるでミラノの街全体が展示会場になるような世界最大級のクリエイティブなエキシビションですが、DG TAKANOとしても、これまで以上に大きなソーシャルインパクトを生み出し、グローバルなブランドポジションを確立し、事業を世界に展開していくためのグローバルマーケティング&ブランディングの戦略施策の1つとして挑戦を進めました。
    ただ実際に挑戦をするとなると結構大変で、開催7〜8ヶ月前からの出展エントリーのやり方自体をまず知らない、、、という状態からスタートをし、欧州の人たちに僕たちの挑戦や構想を理解しファンになってもらうためのコンセプトの開発、来場者にプロダクトの凄さや壮大な未来構想を理解してもらうためのコミュニケーション設計、トップクリエイターが挑戦してくる中で引けを取らないブースのデザイン・設計・現地職人の確保、ブランドムービーやWEBの開発、欧州でのビジネス展開を想定した現地ビジネスパートナーリングやミラノ市水道局・ミラノ工科大学の先生方とのアポイント、現地でグローバルにDG TAKANOのブランド情報を発信してもらうためのPR・メディアリレーション、日本からのTV取材対応だったりとやることが満載で、非常に大変でした。
  • 今後の展望についてお聞かせください。
  • 私自身の展望は「地球人みんなで地球をよくしていきたい」です。
    いろんな人が集まってみんなで協力して、この世の中を良くするための設計や試行錯誤をしていきたいと思っており、その中でもDG TAKANOのもつ可能性は圧倒的だと感じています。
    社会課題解決やソーシャルインパクトに向けて、日本の中小企業がディープテックで世界の最先端のポジションを獲っていくために挑戦することが、今後重要になってくると考えています。そして今ならば、「日本のテックベンチャーが世界のトップに立つ」ことができると思っています。
    終身雇用という日本独特の雇用慣行はディープテックに向いています。深いところまで研究できるこの環境をうまく活かせるうちに、世界へのインパクトを創出していくことを目指していきたいですね。

※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。

木曜サロンとは

幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。

ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

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