サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- クローゼットから世界へ届ける「宅録」ナレーターのひみつ
開催日: 2024年12月19日


○活動の主旨、目的○
逢沢氏は2020年より宅録ナレーターとして活動を開始し、これまで国内外の映像ナレーションを数多く手掛けてこられた。
講演では、英語が得意でないながらも、SNSや翻訳ツールを活用して海外案件を開拓した独自の方法についてお話いただいた。また、クローゼットを活用した収録環境の工夫や、手頃な機材を使った宅録の始め方についても具体的にご紹介いただいた。
さらに、国内外で高まる日本語ナレーションの需要について触れ、日本語が広告費ランキングで2位を占めるYouTubeの事例や、ドラマ「将軍-Shogun」が大部分を日本語で制作していることなど、日本語コンテンツの国際的な需要の増加を例に解説された。
時間に縛られず、自宅で好きなタイミングで仕事ができる宅録ナレーターは、英語ができなくても海外案件に挑戦できる働き方」だと締めくくられた。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
逢沢 舞 氏
スキヤキレコーディング

兵庫県神戸市生まれ、大阪市在住 。
会社員として10年間を過ごし、29歳から全国ネット・関西ローカルのバラエティ番組や情報番組等の再現ドラマやイメージ映像などへ出演活動をスタート。その他、CM・映画・ドラマにも出演経験あり。
Voicyスポニチニュース公式パーソナリティとして水曜日の放送を1年間担当。
現在は宅録ナレーターとして活動し、2023年にアメリカのナレーター・声優のための賞である、One Voice Awards USAインターナショナル部門、Voice Arts Awards日本語CMナレーション部門 の2つのアワードの2部門にて日本語ナレーターとしてノミネートされました。また、イギリスで”Voiceover Secrets JAPAN”という本が発売され日本人ナレーターとして執筆中。
ナレッジドナーインタビュー

- ナレーターとしての心構えや大切にされていることがあれば教えてください。
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たくさんの人にお会いして私の活動を知ってもらい、興味を持ってもらうことを一番大切にしています。
業界全体で見れば私は活動歴も浅く、私以上に素晴らしいナレーションをされる方も、日本語の知識が豊富な方も本当にたくさんいらっしゃいます。それでも私の存在を知ってもらわなければお仕事をいただく機会も生まれないと思っているので、同業の方でもそれ以外の分野の方でも分け隔てなく多くの方にお会いして、コミュニケーションをとるように心掛けています。
まずは自分自身をしっかりアピールしていくことがとても大切だと考えています。
- 今後の展望があればお聞かせください。
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私はSNSを通じたご縁ですべての仕事のご依頼をいただいています。このような仕事の獲得方法があるということを伝えていくことで、同業の方が仕事を得られる機会を増していきたいと思っています。
私自身、両親の介護や病気療養のために思うように仕事に時間を割けなかった経験があるので、何かしらの事情や育児などで、時間に制限のある方々が仕事を得るための助けになれたらいいなと思います。
また、現在私は海外のYouTubeチャンネルの日本語吹き替えのお仕事をさせていただいています。この経験を踏まえ、他の海外チャンネルにも日本語吹き替えを提案して日本語のコンテンツ需要を増やすことで、国内にたくさんいらっしゃるナレーターや声優の方々が、正しい日本語と声の技術を使って稼げる場所を作っていきたいとも考えています。
ネットで得た情報にはなりますが、専門的に声の勉強をしても、日本で声優やナレーター業だけで食べていける確率は非常に低いと言われているそうです。「日本語の需要が活きる機会」を1つでも増やすことで、声の技術を学ぶ皆さんの活躍の場が広がっていってほしいです。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。