サロンイベントレポート

木曜サロンレポート

テーマ:
2時間で行けるヨーロッパ!?不思議な隣国ロシアのリアル

開催日: 2025年9月25日

○活動の主旨、目的○
一般社団法人欧亜創生会議は、民間交流の基盤の開拓・制度設計等の活動をしており、日本の国際的地位向上に貢献する「民間外交の旗手」をミッションとしている。
「外交」は大きく2つ、「公式外交」(外交交渉や条約締結など、法的効力を伴う行為)と「民間外交」(文化芸術、教育、スポーツ等で対人的な好感や共感を育む)に分類される。民間外交は非常時にはバッファーとなりうる。

ロシアについては、「寒い」「ウォッカ」というイメージがあるが、室内は25度前後に保たれる「セントラルヒーティング」があり日本の家より過ごしやすいという。また、おじさんのお酒という印象を持つ人もいるウォッカは若者から偏見を持たれているところもあるが、「ベルーガ」というウォッカは印象が変わるほど美味とのこと。

2月に首都モスクワを訪問した加藤氏は、老若男女、車もたくさん行き交い何も変わっていないと痛感したという。モスクワへ行くルートは、①中国経由 ②トルコ経由(おすすめ) ③ドバイ経由が一般的で、ビザもオンラインで申請し1週間で取得できるとのこと。
制裁の影響でクレジットカードは使用不可だが、現地でドルまたはユーロからルーブルに両替は可能となっている。今後の活動について日本とカザフスタン間で、相互渡航による学生交流、実践的な課題・目標を設定した「手を動かす」交流をしていきたいとお話された。

ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール

加藤 哲熙 氏
一般社団法人欧亜創生会議 代表理事

同志社大学経済学部を卒業。在学中に参加した学生交流事業でロシアを訪問したことをきっかけに、海外や国際関係への関心を深める。その後、これまでに16カ国を訪問し、5年後の目標は50カ国。ちなみに今年2月に再びロシアを訪れた際には、防寒装備を怠った結果、顔のパーツがすべて凍って消滅するのではと本気で心配した。こうした失敗と反省を積み重ねながら、着実に国際人としての歩みを進めている。
現在は日系総合電機メーカーで住宅設備の営業企画やマーケティング業務に従事する傍ら、一般社団法人欧亜創生会議の代表理事を務める。同会議は2020年に設立され、日本とユーラシアをつなぐ多様な人材が集い、国境を越えた対話や交流を推進する団体。今後はロシアのみならず、キルギスやジョージア、カザフスタンなど、ユーラシア各国との各種交流事業を行う予定。

ナレッジドナーインタビュー

  • 国際交流の場における日本人の強みと弱みは何だとお考えですか。
  • 日本人の強みは気遣いができるところだと思っています。
    ロシアなどの日本人が少ない地域では特に、そのような気質が喜ばれる傾向にあります。これから留学される方や滞在を予定されているような方はぜひ、たとえば率先して掃除をしてみるなどの小さな気配りを心がけてみてください。一方で、日本人の弱みはシャイな性格だと感じています。
    今年6月に開催した学生交流事業でも、せっかくロシア人学生が目の前にいるのに、ロシア語で話しかけたり文化について質問したりと積極的に関わろうとする学生と、そうではない学生とに分かれました。消極的だと交流会の楽しさも減少してしまいますし、身になる経験も得られず、もったいないことだなと思います。
  • 今回の学生交流事業を通してどのような成果が得られましたか?
  • 一番の成果は今後の事業指針が定まったことです。
    私たちと学生では年齢差も相まって価値観にズレがあるため、運営側だけで交流事業を組み立ててしまうと、学生が本当に求めているものとの間でギャップが生まれてしまう可能性があります。
    今回の交流事業は、我々が用意したテーマで進行してもらいましたが、その中で学生の皆さんが考えて作り上げた成果に愛着が湧いたのではないかと思いますし、我々も、交流会のおかげで学生のニーズに添えるような今後の企画の骨子を定めることができました。

※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。

木曜サロンとは

幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。

ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

開催済みのプログラム

サロンイベントレポート一覧へ戻る

PAGE TOP