サロンイベントレポート

木曜サロンレポート

テーマ:
レシピは木簡!?老舗酒蔵、1300年の歴史に挑戦

開催日: 2025年12月11日

○活動の主旨、目的○
奈良県生駒市にある中本酒造店は、創業300年近い歴史を持つ老舗酒造。清酒発祥の地で、「旨い料理には山鶴」というビジョンのもと、料理を引き立てる最高の脇役となることを目指している。
現在、清酒の国内生産量は50年前のピーク時から7割減という厳しい状況であるとのこと。しかし、普通酒の需要が減る一方で、より高付加価値の商品の単価は上昇しており、海外輸出も増加傾向にあるという。
こうした背景から中本酒造店では、天武天皇の孫である長屋王の屋敷跡から発掘された木簡の記述に基づき、1300年前の奈良時代の酒を再現した「長屋王」を展開している。これは食用米を用いて精米歩合90%の一段仕込みで醸される超甘口な味わいで、海外でも高く評価されているとのこと。
さらに、顧客が直接お酒を楽しめる場として、酒蔵併設の「作宝楼」の運営や大阪での角打ち店舗の展開も進めているという。今後は、AI技術の導入や異業種との連携により、歴史や技術という資産をマーケティングに活かし、日本酒の付加価値を世界に発信していきたいとお話された。

ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール

安田 茂喜 氏
株式会社中本酒造店

広告代理店勤務を経て、ミャンマーやマレーシアなど東南アジアでマーケティング業務に従事。現地の文化や消費者心理を肌で感じながら、ブランド戦略やプロモーション企画を手がける。現在は老舗酒蔵のマーケティングを手掛け、お酒の販売だけでなく、酒蔵ツアーの企画や日本の職人文化とのコラボレーション企画など、体験を軸としたブランディングを推進。伝統産業に新しい風を吹き込む、実践派マーケター。

ナレッジドナーインタビュー

  • 老舗酒蔵の新たなブランディング方向性についてお聞かせください。
  • 今回の講演テーマにもなっていますが、中本酒造店は1300年前の酒造レシピを現代の技術で再現し、奈良時代の貴族が味わったであろう日本酒を再現させるというユニークな酒造りに挑戦しています。「長屋王」は、ここまでに至る歴史から現代の醸造方法を1本のストーリーとして仕上げ、ブランド認知を広げてきました。今後このブランディングストーリーを外国人に浸透させ、Japanese Traditional SAKE ×中本酒造店のブランドを構築していきたいですね。
  • 今後の展望をお聞かせください。
  • 近ごろの日本はワインやウイスキーを好んで飲む方が多く、日本酒を飲む量が減りつつあるので、日本人、特に若い世代の方に日本酒を好んで飲んでもらえるような環境を作りたいと思っています。
    海外のインバウンドの方達にはブームがあり、日本国内で流行っているものが海外に売れていく傾向にあります。例えばアニメコンテンツなどもそうですよね。
    だからこそ、まずは日本人が日本酒を好んで飲める環境を作っていくための活動の一翼を担っていきたいと考えています。

※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。

木曜サロンとは

幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。

ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

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