サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- 伝統工芸の「漆」を現代音楽へ ~自作楽器が奏でるこれまでにない音像~
開催日: 2026年4月2日
○活動の主旨、目的○
今回は、漆を用いた自作楽器の制作から作曲、演奏、空間演出までを一貫して手がけるアーティスト山之内厳駿氏をお招きし、「伝統工芸の『漆』を現代音楽へ」をテーマに講演と生演奏を披露いただいた。
講演では、木材の製材から楽器制作、漆塗りに至るまでの制作過程や、音だけでなく空間全体を作品として構築するという独自の表現思想についてご紹介いただいた。
また、安藤忠雄氏監修の文化装置「VS.」での演奏映像の紹介に続き、会場では実際に自作楽器(ギター・チェンバロ)による生演奏も披露され、漆という伝統素材と自作楽器が生み出す独特の音色に参加者からも好評をいただいた。伝統工芸の新たな可能性や、表現活動について知る機会となった。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
山之内 厳駿 氏
アーティスト
木材の製材から楽器を制作し、伝統技法・漆塗りを施すアーティスト。
漆塗り楽器とシンセサイザー、環境音を融合させた独自の音楽世界を展開。制作・作曲・演奏・空間演出まで一貫して手がける。京都市立芸術大学大学院在籍。
ナレッジドナーインタビュー
- 昨年VS.で演奏された感想や感じたことについてお聞かせください。
- 2025年12月に『VS. 山之内厳駿 “全方位型”』というタイトルで公演しました。天井まで15mの高さがある展示スペース「STUDIO A」での開催で、下で演奏した音が5秒後に返ってくるような特殊な反響だというお話は聞いていたのですが、演奏して改めて凄い場所だなと思いました。そのような環境下での朗読と楽器演奏の同調は難しく、どのように調整すればより良い状態でお客様にお届け出来るか、というような事を色々と学ぶ事ができた機会でもありました。
- 今後どのようなロケーションで演奏してみたいですか?
-
VS.のSTUDIO Aのように、アンサンブル演奏の前例がないような大きな場所で演奏してみたいと思っています。失敗も多く発生するかとは思いますが、むしろそのような環境で演奏することによって学びを得ることは多いと思いますし、音響面も含めてどのように観客に伝えていくかを試行錯誤することにワクワクします。
今演奏してみたい会場としてパッと思いつく場所は特にありませんが、現在進行形でさまざまな施設にアプローチをかけているところです。前例がなければですが、例えば屋外でクルーズ船に楽団を乗せて道頓堀川を移動しながら演奏するような、そんなことにもチャレンジしてみたいですね。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

