サロンイベントレポート
木曜サロンレポート
- テーマ:
- ガンマ線を“見る”世界初のカメラ -原発から惑星探査まで-
開催日: 2026年4月30日
○活動の主旨、目的○
今まで見えなかった放射線を画像にすることができる技術がETCC(Electron Tracking Compton Camera)で、特徴は「AIを使った画像処理ができる放射線計測の技術(実測かつ定量性)」「豊富な実証実績と広いユースケース」「国際特許(日本、アメリカ、中国、EUで基本特許成立)」であり、この技術は京都大学で惑星の探査で使われるものでもある。
放射線とはいわゆる「光」で、電磁波といわれているものの一つとして、可視光から波長が長くなっていくと電波になり、波長が短くなっていくと紫外線があってその先にレントゲン等で使われるX線、さらに短くなるとガンマ線になる。
吉田氏は、放射線を見える化することで見えない怖さを無くしていけると考え、結果として事業を効率化できるのか、そして最後は色々な人の安心を確保したいとお話された。目標は、2020年代で電力会社に本当に使ってもらえる製品にする、2030年代でイーロン・マスクに売る、という目標を立て、宇宙で勝負をかけたいとお話された。
ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール
吉田 正 氏
エルライ株式会社
日本長期信用銀行(現SBI新生銀行)に入行後、企業情報部部長などを歴任。
長年にわたり金融業界で培った知見をもとに、2023年にエルライ株式会社を設立。
京都大学発の技術である「ガンマ線可視化技術(ETCC)」を基盤とした事業を展開している。
株式会社エルライは、2025年には「関西みらいベンチャーアワード みらいWay2025」にて優良賞を受賞。
また、大阪産業局によるスタートアップインキュベーションプログラム「起動」第3期にも採択されるなど注目を集めるスタートアップ企業となっている。
ナレッジドナーインタビュー
- ETCCならではの最大の強みや特徴を教えてください。
- これまでも「見えない放射線を見たい」というニーズはありました。しかし、これまでの技術では、ラストワンマイル(最後の仕上げ)の部分についてはアルゴリズムによる「推測データ」に頼らざるを得なかったというのが実情です。それに対して、ETCCは推測ではなく「完全実測」を可能にした点が最大の強みです。
- ETCCが普及した未来、私たちの生活はどのように変化すると思いますか?
-
一言で言えば生活の「安心」に繋がっていくのではないかと考えています。
放射線には危険な面も多々あり、なおかつ「見えないからこそ怖い」という側面がありますが、ETCCが普及してガンマ線を遠くからでも可視化できるようになると、危険を事前に察知できるようになっていきます。
これまでの放射線利用は、「見えない」ゆえにリスクがゼロでない限り取り組まないか、あるいは過剰なリスク対策を取るかという極端な選択肢になりがちで、その中間がありませんでした。
それが見えるようになることで、私たちの生活にも新しい可能性がたくさん生まれていくのではないかと思っています。
※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。
木曜サロンとは
幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。
ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

