サロンイベントレポート

木曜サロンレポート

テーマ:
人が戻りたくなる場のつくり方 -リピーター7割を支える「関係性」の設計-

開催日: 2026年7月9日

○活動の主旨、目的○
飲食業界は開業しやすい一方で継続が難しく、10年続く店は全体の約1割、営業利益率も平均8.6%と低い。
アスカプラン株式会社が運営する大阪狭山市のステーキハウス「逢喜の郷」も例外ではなく、飲酒運転の厳罰化やリーマンショック、店内禁煙化などの外的要因により客数が減少し、「回転第一」から「おもてなし」路線へと方針転換したとのこと。
おもてなしとは、目の前のお客様を観察した上での「提案型」の言葉がけや行動であり、先回りして行うのではなく、「~しましょうか」「よろしいですか」などお伺いを立て、決定権をお客様に委ねるのが重要なことに加えて、おもてなしができる「きっかけ」や「場」を作ることも大切だという。事例として、食事を終えた子供だけが入れる子供専用おもちゃ部屋「ひみつきち」への案内や、満席で入店できなかった飛び込み客に手書きの優待券付きショップカードを渡すという工夫、ホストに寄り添いながら主役であるゲスト中心の接客をおこなっているとのこと。
提案型のおもてなし(関係性)と、きっかけや場を作ること(設計)が、お客様の中に安心感と信頼感を育て、人が戻りたくなる場になるのだとお話された。

ナレッジドナー(知の提供者)プロフィール

浅尾 規代 氏
アスカプラン株式会社 代表取締役

日本語教師を経て実家の事業に参画。カフェスタッフを経験後、ステーキハウスの販売戦略を担当。
顧客数・売上減少という課題に対し、現場観察と数字分析を組み合わせた改善を実践。
過去10年連続で経常利益率20%を維持する事業体制を構築した。
現在は「人はなぜまた戻ってくるのか」をテーマに、人と場との関係性を探求している。

ナレッジドナーインタビュー

  • 「回転第一営業からおもてなし営業へ」とシフトし、お店を改革していく中で、1番大変だったことは何ですか?
  • やはり一番大変だったのは「スタッフの意識改革」ですね。私ひとりが頑張っても意味がなく、スタッフ全員が同じ方向を向いて取り組む必要がありました。そのため、全員の足並みをそろえることには非常に苦労しました。
    足並みをそろえるうえで特に意識したのが「対話」です。「おもてなし営業をやる」と方針だけを伝えても、メンバーごとにイメージする内容にズレが生じてしまいます。そこで、具体的な事例やプランを示しながら、時間をかけて話し合いを重ねました。
    特に分かりやすかったのが、「記念日コースを作る」という取り組みです。「お誕生日や記念日のお客様には、このプランを提案し、このような流れでおもてなしを提供していきましょう」と具体的なイメージを共有したことで、スタッフも行動に移しやすくなったと感じています。
  • 今後の展望をお聞かせください。
  • 当店は今年で38年目を迎えます。ありがたいことに、「多店舗展開はしないのですか?」とお声がけいただくこともあります。しかし、私たちはまず、これまで支えてくださった地域の皆様に長く愛され続ける店でありたいと考えています。いかにしてこの店を長く続けていけるか。そのことに真摯に向き合いながら、一歩一歩積み重ねていきたいですね。
    次は50周年という大きな節目を迎えられるよう、これからもお客様からの信頼をさらに深め、地域に必要とされる店づくりを、スタッフ一同で取り組んでまいります。

※木曜サロンレポートはナレッジサロン会員さまを対象としたイベントのレポートです。

木曜サロンとは

幅広い「知」に出会える、気付けるちょっと知的な夜、展開中。

ナレッジサロン会員様を対象に、毎週木曜日の夜に開催。幅広い業種業界から「ナレッジドナー(知の提供者)」としてゲストスピーカーを招き、専門知識や経験、取り組んでいるプロジェクトや生活の知恵まで幅広い「知」を提供。参加者同士の交流や会話を尊重し、自由で気楽な会話を中心としたカジュアルなサロンです。

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