アイデアコンテストをきっかけに広がる活動に注目!
「ENIT(エニット)」が本格的に始動!
ナレッジキャピタルはこれまで、学生が参加するアワードや幅広い年齢層を対象に多様なテーマで学びを深めてもらう「SpringX超学校」などの人材育成プログラムを展開してきた。中でも中高生から「未来の仕事」をテーマにアイデアを募る「ナレッジイノベーションアワード」は、子どもたちならではの柔軟な発想が集う注目のプログラムだ。昨年からこれまでの受賞者である中高生14名が、出身校や地域の枠を越えて集まり、自分たち若い世代の視点を生かしてできること、挑戦したいことなどをディスカッションしてきた。こうして社会課題の解決やイノベーションの創出に向けて同世代のメンバーと共に刺激しあい、共に成長を目指すユニット「ENIT(Eureka’s Next Innovation Team」を結成した。
ENITの呼びかけで中高生の輪が広がる
6月23日、ENITがはじめて企画、プロデュースする中高生対象のプログラム「SpringX超学校 × ENIT Produce 中高生が変える『フードロス』の現状」(全3回)が始まった。この企画は、ENITが同世代の中高生に向けて企画から講師招へい、運営などを行っている。初回の講師に、“社会課題をアイデアの力でわかりやすく、時に面白く届けることをテーマに活動する動画メディア”「RICEメディア」を運営するTomoshi Bito株式会社の廣瀬社長を迎え、フードロスの実情について学んだENITのメンバーと参加者の中高生。その後「家庭内からフードロスを出さないための工夫を考えよう」をテーマに、ライブ配信中チャットを用いてリアルタイムにディスカッションしながら、共にアイデアを考えた。ENITは今後へつながる良い回になり、手応えを感じることができたと話す。最終回には食の専門家たちへアイデアを提言することを目標としている。
アーカイブ視聴や
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ENITのように、ナレッジキャピタルの活動に参加したことがきっかけとなり、中高生の活躍の場が広がる取り組みはほかにもある。昨年発足した「中学生によるジェロントロジー(老齢学)研究会」もその一つ。アワード受賞者を中心に集まったメンバーが、今の高齢者や自分たちが高齢者になった社会をポジティブな視点でとらえ、社会に生かすアイデアを中学生の視点で考える。今年3月の第11回イノベーションアワードで全5回の研究成果が発表されたほか、東京にある日本科学未来館の常設展示「老いパーク」では、同研究会とコラボした「第2の人生ゲーム」のワークショップが開かれるなどの広がりも見せている。
ナレッジキャピタル参画者による多彩な活動が評価される「ナレッジキャピタル部門」。第11回のグランプリは、大阪市内に日本初となる銭湯跡地をリノベーションしたブルワリーとして話題を集めた「上方ビール」。オーナーの志方さんは飲食店などの経営を経て料理に合わせたビールを作りたいと一念発起。オリジナルビールの製造・販売を行うほか、OEMなどのサービスを提供している。このほか技術者でなくても誰でも溶接できる「溶接FAロボットの遠隔操作システム」を開発した企業・大学の合同グループや、アバター接客の社会実証をもとにその可能性を見出す研究、現在の教育課題に布石を投じるものなどさまざまなアイデアが集った。受賞作は今後が楽しみなものばかり。さらなる研究開発や社会実装など次の展開に注目だ。
受賞者のパフォーマンス動画を公開中
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世界中からさまざまな“OMOSIROI”アイデアを持っている「⼈」に焦点を当て5名の受賞者を選出する「World OMOSIROI Award」。今回は世界初の動物言語学者や、ブロックチェーンとコミュニティをつなぎ、社会問題の解決に寄与する社会起業家、気鋭のアイデアを繰り出すクリエイターなど5名が選ばれた。これら受賞者の活動を紹介すると共に、毎年ナレッジキャピタルが注⽬する「テーマ」を掲げ参加者の好奇⼼をくすぐる体験型プログラムが行われている。記念すべき10回⽬のテーマとなったのは、現在世界中から注⽬を集めている「アフリカ」。アワード当⽇には多彩なアフリカ料理が並び、伝統⾳楽やアフリカンダンスが会場を盛り上げた。現在アフリカは豊富な資源と⼈⼝増加により、急速な経済成⻑を遂げている。⾳楽やダンス、鮮やかな⾊彩のファッションに加え、地方で異なる⾷⽂化を持つなど未知なる可能性にあふれる。今後も対流ポットなどで定期的にアフリカをテーマにしたプログラムが実施される予定だ。
受賞者の紹介とアフリカのパフォーマンスを公開中
ナレッジキャピタルの参画者が出展者となって、子どもたちに家や学校以外の「第三の学びの場」を提供するワークショップフェス。参加者との交流だけではなく、出展者同士が交流できるのもこのイベントならではの魅力だ。今回は建築分野のスペシャリストである「竹中工務店」と子どもたちのあそびのプロ「ボーネルンドあそびのせかい」が初タッグを組み、コラボプログラム「みんなで未来のまちづくり」が誕生した。積み木やマグフォーマーを使い協力し建築視点を交えながらダイナミックな作品を作るプログラムで、それぞれに個別出展の時とは異なる視点が得られるなど、コラボレーションならではのメリットを感じられる良い機会となった。
スタートアップ支援の場として水曜の夜にSpringXで行われている「対流ポット」。マスターと呼ばれる各分野の専門家を招き、参加者との自由な交流や対話を通して起業への新たな視点を得てもらうことを目的としており、これまでに700名以上が参加してきた。その拡大版として初開催されたのが「ウルトラ対流ポット」だ。会場となったナレッジサロンはお祭り会場へと一変。これまでのマスターの中から8名ずつが前半と後半に分かれて登場し、参加者も交流を楽しんだ。先述の「上方ビール」や、参画者の開発商品などナレッジキャピタルが注目するフードやドリンクも並び、起業の事例を体感できるスペシャルな夜となった。