国内映像コンテンツ部門
最優秀作
私は、私と、私が、私を、
東京造形大学
伊藤 里菜
松本俊夫賞
Vision
東京藝術大学 大学院
チャール ハルマンダル
目は夢をつくり出し、記憶を保持する魔法の玉である。目は眠りに落ちていく崩壊過程の中で他の目と出会い、それらの間には内と外が重なり合った、新たな世界が生み出される。
優秀作
夜猫
多摩美術大学 大学院
林 俊健
猫の惑星にはさまざまな猫がいて、その中に孤独な火猫がいた。ある日、水猫が現れ火猫と喜んで遊んでいたが、誤って水猫を蒸発させてしまった。悲しい火猫は、より多くの水蒸気を得て水猫を再生するために旅に出るが、やがて…。
優秀作
神々来々
東京藝術大学 大学院
武田 椿
白線の上だけを歩いてきた男は前に進めなくなった。スマホに目を向けると『神々来々』というタイトルの動画が。物語が始まり、彼は振り返り再び歩き出す。
佳作
生活はサイコパスの詩のように
東京工芸大学 大学院
楊 源深
ある雨が降った夜、公園で男が殺され、主人公はそれを目撃した。彼はすぐに警察に連絡するが、携帯の電池が切れた。充電完了を待っているうちに、彼の記憶は変わっていく…。
佳作
すいません、撮れませんでした。
大阪芸術大学
林組 代表 林 寛人
ホラー映画を撮ろうと思ったのですが、頓挫して中止になったので途中まで撮っていた素材を見返すことにしました。
佳作
金魚のおひるね
広島市立大学
福田 李音
金魚にまつわる3つの皮肉なお話。
第1話「金魚のおひるね」幼少期、私は金魚を殺した。
第2話「おしゃべりな金魚さん」私の女友達はよく喋る。まるで、酸欠を引き起こした金魚みたいに。
第3話「私は金魚」流されるままに生きてきた、水槽の中の金魚みたいに。
入選作
Light Fragments
イメージフォーラム映像研究所
朝倉 小冬深
いつか見た夢、時刻の体積の下に埋もれた場所。
現実と睡眠の間を浮遊する不確かな光の欠片。
明滅し、反復するイメージの連鎖。
入選作
ゑ
多摩美術大学
清野 彩香
同じ言葉でも状況やその時の感情によって受け取り方は変わるものではないだろうか。
本作品は「え」という音を通じ、そんな感覚的な違いを探求したアニメーションである。
しかしテーマはあるが、あくまでも深く考えず自由に感じ楽しんで欲しい。
入選作
REDMAN
京都精華大学
REDMAN制作チーム 代表 キムソンジェ
ヒーロー組織「メガファイブ」が解散した後、平和の象徴として活動しているレッド。自分の矛盾に気づき始める。
海外映像コンテンツ部門
最優秀作
Children of the Bird
by Julia Tudisco
from Moholy-Nagy University of Art and Design
(Hungary)
創造と破壊の共生的バランスを遊び心たっぷりに探求する架空の神話的物語で、2人の神の子が共に世界を形作り、発見していく。
優秀作
Apnea
by Natalia Bermudez
from Centro de Capacitacion
Cinematografica, A.C.
(Mexico)
若い水泳選手は年上のコーチと秘密の関係を持つが、2人の間のパワーゲームは、愛と虐待の境界線を曖昧にする場所に2人を沈める。
優秀作
Synthetic Fish
by Anisha Kapoor
from Central Saint Martins
(United Kingdom)
『シンセティック・フィッシュ』は、サーモンを売る自動販売機の不条理と、その自動販売機でサーモンを買おうとする人々の奇妙な結末を描いている。
佳作
Format Error occurred at offset
by Zirui Chen
from kunsthochschule kassel
(Germany)
官僚制度や文化的伝統は、常に私に『私が誰であるか』を説き続けてきた。一方、『魔法』を生み出すことのできる今日のAI産業は、単一化によってそれを破壊しようとしている。
佳作
Once Upon a Time in Korgalzhino
by by Aray Karimova
from Kazakh National University of Arts
(Kazakhstan)
11歳のアスランは、大切なものと引き換えにどんな願いでも叶えてくれるというシャイタンコル湖の伝説を聞き、秋の研究合宿から脱出する。アスランはお母さんを取り戻したいのだが...。
佳作
The Fuse
by Youmi Haefelin-Roch
from Columbia University School
of the Arts - New York
(USA)
失業して人生に見切りをつけた清掃員が、ヒューズを探す旅に出る。
デジタルコンテンツ部門
最優秀作
unburnable
武蔵野美術大学
石井 このみ
廃材を使った楽器、パフォーマンス。金属に触れるとそれぞれ異なった電子音、またはフィールドレコーディングした音が鳴る。私たちが生きていること、鼓動を生み、息をして、動く「運動」は「音を生む行為」である。そして私はゴミを選び取って楽器を組み立てるように、自分を含めた環境にある音を選び取って生活している。
優秀作
あの音を編む
“KNITTING a Certain
re-echo-llection”
慶應義塾大学
YUSUKE KIKUTA 代表 菊田 有祐
いま走る電車や、工事現場といった環境音をリアルタイムで採取し、可視化する。音を高速フーリエ変換により、画像平面に「すり替え」、さらに画像平面からニットとして出力する。この作品を通して作者自身の中で聴覚過敏という症状にすり替わってしまった何かに対する憤りを再確認する。これは、ファッションやテキスタイル領域と、現代メディアアートの交叉点に確立されるインスタレーションである。
優秀作
:Peek-a-Food!
東京工芸大学
田浦 愛
フライパンを置くとポップコーンが弾ける。お鍋を置くとドーナツが揚がる。一見普通の調理工程ですが、よく見るとしっぽやツノが見え隠れしています。フライパンを持ち上げるとポップコーンの中から羊が、ドーナツからはエリマキトカゲが登場します。時には動物たちが体験者の動きに合わせて動き回ることもあります。『:Peek-a-Food!』はそんな「ちょっと不思議な料理」をコンセプトにしたインタラクティブ作品です。
佳作
Sonic Rhopalia
慶應義塾大学
x-Music Lab / Sonic Rhopalia 制作チーム
代表 平良 建史朗
本作品はクラゲの拍動から生み出されるサウンドインスタレーションである。独立して存在する複数のクラゲの拍動の画像解析から音響を生成し、作品全体として、一つの音楽生成システムとして振る舞う。個々のクラゲは音楽を理解せず、互いの存在も意識しないが、複数の個体による活動が合成され、その結果鑑賞者の中でそれぞれの音楽として知覚される。こうした知覚を通して、生命の有機的な身体性と潜在的な相互作用を提示する。
佳作
Sight / Insight
情報科学芸術大学院大学[IAMAS]
成瀬 陽太
《Sight / Insight》は、人間の、路上の光を見る意識を変容させるインタラクティブ・インスタレーション作品である。暗い部屋に入ると、複数の小さなLEDの光点が動いている。光点に近づいたり遠ざかったりして、探索しながら観察してみると、光の集合から「何か」が見えてくる。
入選作
旅人の詩
武蔵野美術大学 大学院
陳 然新
本作品は、オジギソウ、Arduino、傾斜センサー、音響生成システムを組み合わせ、植物の反応と外部環境の変化を可視化し、音として表現するインスタレーションです。観客がオジギソウに触れると、その葉の反応が音に変換され、植物の動きと環境への応答が音で表現されます。この音は、植物の「内なる声」を象徴し、外部刺激への反応を音響的に伝えます。
入選作
Walking Teddy
東京藝術大学 大学院
潘宇
このゲームでは、プレイヤーはテディのキーホルダーを助けながら、魅力的な町を探検し、不思議な友達と出会い、道中で様々なアイテムを集めながら冒険の旅に出ます。
冒険を通して、プレイヤーは町の中にある数々の魅力的な場所を体験することができる。基本操作は簡単なクリックとドラッグ&ドロップ。
入選作
フレイル予防のための健康リレーを
目指した歩行運動システム
愛知工業大学
CGリハビリ応用プロジェクト制作チーム 代表 中川 輪子
高齢者のフレイルの予防を目的とした歩行運動システムです。システムではインタラクティブ映像を見ながら屋内でステッパーを用いて歩行運動を行いますが、その映像をユーザである高齢者自身が散歩しながら簡単に制作できる特徴を持ちます。これにより、システム使用や散歩による身体の健康と映像制作での社会貢献による心の健康を同時にケアすることを目指します。
入選作
折り紙アニマルランド
愛知工業大学 大学院
伊藤 迅
折り紙と3DCGを組み合わせた未就学児および小学校低学年児向けの論理的思考教材です。この教材では折り紙で作成した動物を3DCG空間内に配置して、ビジュアルプログラミングによってCG空間内で動作させたり鳴き声を出したりすることができます。折り紙が持つ空間認識力、再現性、創造性などの教育効果も期待できます。
入選作
Pocket Demon Battle
京都精華大学
安部 翔太
画像生成AIは、不気味な質感の画像を生成することがある。また文章生成AIは、人には思いつかないような、謎めいた文章を生成することがある。こうした問題は、技術の進歩やプロンプトの工夫で改善できる。しかし本作品では、AIが生成するコンテンツの違和感を意図的に生み出して、遊びに応用することを目指した。
ある日突然自分の姿が奇妙なものに変わってしまった「私」。「私」は何度も皮を剥がし、元の姿に戻ろうと試みるが、上手くいかない。これは、作者本人の整形体験を描いたドキュメンタリーアニメーション。