アスタナに到着したとたんに、街のスケールの大きさと大胆なデザインの建築群に驚きました。従来のデザインを覆すような革新的な建造物があちこちに立ち並び、この街の発展の原動力となっている野心と創造性を誇示していました。広々とした大通りや非常によく整えられたインフラには、アスタナをカザフスタン発展の象徴とすべく綿密に練られた計画が反映されています。
今回のアスタナ訪問におけるハイライトのひとつは、街を代表するいくつかのビルを訪れたことでした。生命の樹を象徴するデザインのバイテレク(Bayterek Tower)は、アスタナで最も有名な建物ではないでしょうか。地上97メートルにある展望デッキからは息をのむほど美しい街の景色が見晴らせ、上空から多種多様な建築を眺めることができます。
エシム川沿いの明媚なエリアを中心に歩いて街を散策してみることにしました。エシム川の優雅な流れはアスタナの街を旧市街と新市街に二分していて、どちらのエリアにもそれぞれの魅力や特徴があります。
川に沿って歩いていくと、すぐに活き活きとした雰囲気が漂う場所に出ました。川岸には街の眺めを望むゆったりした遊歩道があり、地元の人や観光客が集まる人気スポットとなっています。片岸には旧市街の歴史ある建造物がかつてのアスタナの姿を今に伝え、対岸の新市街では未来的な建築が将来への野心的なビジョンを物語っています。
川沿いのエリアは活気に満ちていて、家族連れやカップル、友だち同士のグループが遊歩道を散歩しながら、気持ちのいいお天気を楽しんでいました。道沿いに多数並ぶ屋台で買ったアイスクリームを味わっている人も多く見かけました。楽しそうな話し声や子どもたちの笑い声が賑やかな雰囲気をさらに盛り上げていて、ここがのんびりくつろいだり誰かと一緒に楽しい時間を過ごしたりするスポットとして親しまれていることがよくわかります。
街を散策していて最も印象的だったのは、若者の多さです。アスタナは若さあふれる街で、その証拠にたくさんの元気いっぱいのティーンエイジャーや若者のグループが川岸に集まって、ただおしゃべりしたり、ピクニックを楽しんだり、ストリート・パフォーマンスや即興のスポーツの試合といったイベントに興じたりしていました。若者がたくさんいることで、地域に力強く楽観的な雰囲気が漂います。
散策を続けているうちに、私は地元の人に交じって屋台からおやつを買ってみたい、という気持ちが抑えられなくなりました。なかでもアイスクリームは人気商品で、暖かな気候の中で食べると爽やかな気持ちにさせてくれます。バラエティーに富んだフレーバーや地元産の乳製品のおいしさに愉快な雰囲気が相まって、なんとも楽しいひと時となりました。
アスタナへの旅は、まさに目を見張らせるような体験でした。大胆なデザインの建造物や豊かな文化、持続可能な社会への取り組みなどが伺える、非常に魅力的な都市です。ビジネスでも休暇でも、アスタナはカザフスタンの伝統と歴史を感じながら都市開発の未来を垣間見ることができる場所です。街を離れる際、この街のビジョンに感動を覚えずにはいられませんでした。この先、アスタナがどんな進化を遂げるのか楽しみでなりません。