• 2026.02.03
  • タスマニア旅行記③:キキのパン屋さん
タスマニア島にある小さな街、Ross(ロス)を紹介したいと思います。
ホバートとロンセストンのほぼ中間に位置するこの街は、レンタカーで移動する旅の途中に立ち寄るのにぴったりの場所です。
この可愛らしい街に、映画『魔女の宅急便』の世界を思わせるベーカリーがあると聞き、実際に訪れてきました。そのお店の本当の名前は Ross Village Bakery。日本人の間では「キキのベーカリー」とも呼ばれ、主人公キキが働くパン屋さんのモデルになったと言われていることから、映画ファンにとっては特別な場所として知られています。
Rossの街に一歩足を踏み入れると、まずその雰囲気に心を奪われます。石造りの建物が静かに並び、まるで時間がゆっくりと流れているかのよう。観光地でありながら騒がしさはなく、どこか懐かしさを感じる街並みは、まさに『魔女の宅急便』の舞台を思い起こさせます。この日は穏やかな晴天で、人通りもほとんどなく、街全体が静かに呼吸しているような印象でした。
Ross Village Bakeryは、そんな街の中心にあり、映画のワンシーンに登場してもまったく違和感のない佇まい。外観からすでに絵本の中の世界のようで、扉を開ける前から自然と気持ちが高まります。店内に入ると、焼きたてのパンの香りが広がり、ショーケースには素朴で丁寧に作られたパンやケーキ、焼き菓子がずらりと並んでいました。どれも魅力的で、全部食べてみたくなりますが、一つひとつが大きめサイズなので選ぶのに迷ってしまいます。
中でもぜひ味わってほしいのが、名物のVanilla Slice。一口食べると、なめらかなクリームとサクサクの生地が口の中で絶妙に重なり、思わず笑顔になります。甘さは控えめで素材の味がしっかり感じられ、最後まで飽きることなく楽しめる美味しさ。コーヒーとの相性も抜群で、旅の途中の休憩にぴったりでした。
映画『魔女の宅急便』の世界観、絵本のように可愛いRossの街、そして忘れられないベーカリー体験。
Ross Village Bakeryは、タスマニアを訪れるならぜひ立ち寄ってほしい、心に残る場所です。
とはいえ、Rossは「のどか」という言葉がまさにぴったりの街。お店の数は多くありませんが、川沿いを散歩したり、澄んだ空気と静けさを楽しんだりするには最高の環境です。何もしない贅沢を味わいながら、物語の中に入り込んだようなひとときを過ごせる、そんな街でした。




特派員

  • 藤田 博子
  • 職業書道家

日本の伝統文化である書道を海外に発信し、現地の方々との繋がり、様々な情報を発信していきたいと思います。

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