クエルナバカはモレロス州の州都で常春の街と呼ばれる1年中暖かい街です。この常春の街という別名は19世紀に地理学者のアレクサンダー・フォン・フンボルトによって付けられたそうです。実際に私も3年前にここでクリスマス休暇を過ごしたのですが、日中は上着なしでも過ごせる暖かい日もあれば1日中ずっと冬の寒さの日もあるメキシコシティとは違い、クエルナバカは半袖で過ごせてプールを楽しめる気候でした。12月の平均気温は12度から26度だそうです。こんなに気候が違うのにメキシコシティからは車で1時間程の距離なんです。そのため長期休暇や週末に寒いメキシコシティを出てクエルナバカで過ごす人が多いです。基本的には昔からメキシコ人に人気の場所だということで、欧米人は分かりませんがアジア人はあまり訪れていないような印象でした。
休暇を過ごす街なのでホテルがたくさんあります。1万円前後で雰囲気のいい設備も整ったホテルに滞在でき、プールがある場合も多いのでホテルでのんびり過ごすのもいいですよ。私が訪れた際はホテル ラケット クエルナバカ(Hotel Racquet Cuernavaca)という1940年代に建てられたアシエンダと呼ばれる荘園を利用したホテルに滞在しました。新しいホテルもいいですが、メキシコの歴史を感じられるホテルで上品な雰囲気が素敵でした。
ホテル ラケット クエルナバカ
このホテルはテニスコートが多く、テニスを楽しむことを目的に訪れる人が多いようです。屋外には緑に囲まれたプールもあります。
メキシコで有名なカミノレアルのホテル、カミノレアル スミヤ クエルナバカはなんと日本風のホテル。少し見学してみたのですが、とても落ち着いた一目で日本と分かる建物でした。機会があればぜひ泊まりたいホテルの一つです。
カミノレアル スミヤ
クエルナバカの街はこじんまりとしていて可愛らしく、治安も良いため散策もしやすいと思います。
クエルナバカの街並み
ここには世界遺産のクエルナバカ大聖堂(Catedral de Cuernavaca)があります。1529年にエルナン・コルテスにより建てられたアメリカ大陸最古の教会の一つだそうです。豊臣秀吉による長崎でのキリシタン迫害で殺害された、メキシコ人を含む26人の宣教師達が描かれた壁画があります。
クエルナバカ大聖堂
個人的に楽しめた場所がロバート・ブラディ博物館(Museo Robert Brady)です。ロバート・ブラディはアメリカのアイオワ州出身の画家で、彼が実際に住んでいた豪邸が博物館になっています。世界各地で収集した美術品を見ることができるのですが、部屋ごとに全く違うインテリアで見ながら歩いているだけで楽しいです。
ロバート・ブラディ博物館
建物の外観も個性的ですが、部屋もどうしたらこんな風に出来るのか不思議なくらい魅力のある部屋ばかりでした。
メキシコシティから日帰りでも行けるクエルナバカ、メキシコシティから近いにも関わらず日本人はあまり訪れていないようですが週末、特に冬は暖かくてのんびりできる絶好の場所だと思います。