• 2019.08.09
  • あなたは読める?!アイルランド人の名前
以前書いた記事の中で、アイルランド人には独特の訛りや話し方があると書きました。
具体的にどういうことか、少しだけ解説したいと思います。まずは訛りから…例えば、Bus(バス)、Up(アップ)、Duck(ダック)など、本来Aの発音になるべきものが、綴りに寄ってUとOの間くらいの発音になります。DuckとDogが紛らわしいのなんの…!笑 そして、皆さんリズミカルに話すんですね。発音に慣れれば歌っているように聞こえますし、本当にフレンドリーな方が多いので喋りの合間合間に名前を呼ぼうとしてくれる方もいたり、私は結構好きです。

また、知らない人を呼ぶ際。「Sir」とか「Dear」という呼び方は知っていたのですが、アイルランドで聞くのは、なんと「Love」。もちろん、どれも知ってる人にも使われますが、道で知らない人に「Sorry, love」と言われるのです。初めて言われた時は、正直ナンパかと思いました。笑 でも、スーパーの店員さんや家の洗濯機を直しに来た水道屋さんでさえ、みんなそう言ってくれるのです。文化なので彼らは何とも思ってないと思いますが、何だかとても優しく接してもらっている気持ちになります。

さて、本題に入りますが、今回はアイルランド人の名前についてご紹介します。
「名前の何がそんなに特別なの?」
そう思う方もいるかもしれません。アイルランド人の名前…実は、まったくと言って良いほど読めないのです(もちろん普通に読めるものもあります笑)!

最も代表的なものからいきましょう。こちらは女の子の名前です。
「Aoife」…読めますか?アオイフェじゃないですよ。笑 これは「イーファ」です。
次は男の子の名前「Eoin」…こちらはカタカナにするなら「オーエン」。
「Caoimhe」は女の子の名前で、発音は「クイヴァ/キーヴァ」。
最後にもう2つ男の子「Tadhg」=「タイグ」に「Daithi」=「ダヒ」。

…は?笑 母音が多いのかと思えば子音の音もポンポン飛ぶし、Caoimheに関してはどこからともなくVの音が生まれています。どうですか?予測不能でしょう?笑
これらはケルトから来ている伝統的な名前です。他にもご紹介したい綺麗な名前がたくさんありますが、ここには載せきれないので興味のある方はぜひ調べてみてくださいね!

また、苗字も独特といいますか、アイルランド人だ!と見分けられる特徴があります。最初に「Mc」や「O’」が付いているんですね(繰り返しますが、全然付いてない苗字も多々あります)。どちらもアイルランド語で「~の子孫」という意味だそうです。例えば… O’Donnell、O’Reilly、McCarthy、McLoughlinなど(こちらも読みづらいですが、発音は割愛します)。

最後に、苗字に関する苦い経験をお話します。私の掛かりつけ医の先生が、Ryanという名前でずっとライアンと呼んでいたのですが、ある日ふとRyanが名前の後ろにあることに気付いたんです…つまり、Ryanは名前ではなく苗字だったんですね。それに気付かず、私はずっと担当のお医者さんを苗字で呼び捨てていました。笑 ということで、聞きなれた名前「Ryan」も、アイルランドでは苗字になり得るのです。

アイルランド人の名前を覚える際は、ぜひスペルも一緒に教えてもらいましょう!予想外の面白い発見があるかもしれませんよ。

写真は最近できた日本食屋さん。銀座色強め。笑


それではまた!

特派員

  • 三木 佳子
  • 職業翻訳家

アイルランドのダブリン在住、三木佳子(みきけいこ)です。現地でゲームの翻訳をしています。日本ではあまり馴染みのないアイルランドの文化や生活、アイルランドから見た日本について、皆さんとワクワクやクスッを共有できれば嬉しいです。

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