日本で家を探すとなると、まずは賃貸サイトを見たり、最寄りの不動産屋さんに相談に行きますよね?アイルランドでは少し事情が違います。
まず、不動産屋さんは大家さんの為にしか仕事をしません。
家の探し手を助けてくれるサービスは存在せず、物件が投稿されるWebサイトで条件に合うものを自ら探し、内見をしたいと連絡します。
さて、ここからが大変です。まず、返事が来ない。笑
ダブリンというのは首都と言えど狭い街です。そこにどんどん留学生や外国人が働きに来ているわけですね。圧倒的家不足です。聞いたところによると、その物件サイトに投稿して1日放置すると150件くらいのメールが届くそう。なので、もちろん全てに返事をしていられるはずもなく、最初の何件かを開いて返信するしかないのです。メールが山のように届くのを阻止する為に、投稿自体を1〜2時間で消してしまう人も多数。あちら側の心理としてはごもっともで賢い判断だと思いますが、こちら側からすると時間勝負になります。仕事中でも通勤中でも気は抜けません。良い物件が上がれば瞬時に連絡できるように、常に目を見張っていなければなりません。
そして、ひとたび返信がもらえれば、内見です。この内見も、需要の高さから一度きり。あちらの指定した日時に行けなければ即サヨナラです。笑 この内見にも、ほとんどの場合5〜15組くらいは招待されるので、倍率の高さったらありません。内見後に物件を気に入れば、自分たちの雇用証明や給与明細、今住んでいる家の証明を送って、ふるいにかけられます。
正直、転職活動の方が成功率高いです。笑
私は今回7月半ばから探し始めて、11月終盤にようやく決まりました。衣食住は生活において大切だとされていますが、私は間違いなく住が一番だと思います。だって住むところがなければ始まらないもの。笑
これからダブリンに来たいと思っている方には、早めに家探しを始めるor到着直後はホームステイ等を活用する等の対策を強くおススメします。
また、この家不足を狙った詐欺も多く存在します。その多くは明らか(「自身はアイルランド国外に住んでいるが、数年前に買った家を貸し出したい。鍵は郵送するからお金を先に振り込んでくれないか?」「家賃と物件が釣り合っていない」等)ですぐにフェイクだと分かるのですが、中には巧妙なものもありますので、注意が必要です。私の知り合いの同僚は、内見に行って敷金と引き換えに鍵ももらって、入居日に家に行って鍵を開けるとすでに住んでいる人がいて「誰ですか?」と言われたそうです…どうしてその人が鍵を持っていたのか考えると鳥肌ものですが、もちろん敷金は返ってきません。やっとの思いで契約に漕ぎつけたと思ったところで、直面したこの事実はきっと発狂ものだったでしょう。
また、心構えとしてお伝えしておきたいのが家賃です。食費等はそんなに日本と変わりませんが、家賃はおそらく東京よりも高いです。日本のように「6畳一間の1Kでいいや」とお考えの方、月10万円は下りませんのでシェアハウスを検討した方が良いかもしれません。
ネガティブなことを並べてしまいましたが、今回はダブリンの家事情についてご紹介しました。最後にキレイな秋のダブリンをお届けしておきます。笑