• 2020.05.25
  • アイルランドで出産!Vol.2
前回に引き続き、アイルランドでの出産体験をお伝えして参ります!

さて、妊娠後期に入るとさすがに検診の頻度も上がってきますが、予定日ギリギリまで隔週で産科の先生(OB)と掛かり付け医の先生(GP)に交互に会いに行きます。


この妊娠後期における日本との圧倒的な違いは産休でしょう。もちろん健康面に問題があれば、早く仕事を休むように病院からお便りをもらって会社に提出することもできますが、基本的に会社から与えられる正式な産休は予定日の2週間前から。つまり生産期(もういつ産まれてもおかしくない時期)まで働きに行くということです。絶対に仕事中に産気付く人いますよね…?笑 私はその勇気も体力もなかったので、自分の有給休暇を消費してもう2週間早く(つまり予定日の1ヶ月前から)産休に入らせてもらいました。正直産まれるまではとても暇でしたが笑、結果的には心身共にゆっくり準備ができて良かったと思います。

また、育休はアイルランドでは6ヶ月が一般的です。育休中のお給料の有無は会社によってまちまちで、きっちり1ヶ月分が半年間支払われる会社もあれば、月給の半分しかもらえない会社、そして「働かざる者食うべからず」主義でしょうか、完全無給の会社もあるそうです。そして、国からの補助金として育休期間中の6ヶ月は週に3万円ほどもらえる(要申請)ので、こちらは結構助かります。「生後6ヶ月の赤ちゃんを預けて仕事に復帰するの?」と思われる方も多いと思いますが、育休を延長したい場合は最大6ヶ月まで延長することができます。が、7ヶ月目からは会社からの給与(福利厚生が充実した会社でない限り)も国からの支給もなくなり完全無給となります。これまで散々書いてきた鬼のように高い家賃を払う一方収入はゼロという恐怖…お分かり頂けるでしょうか?なんとしてでも仕事復帰したくなりますよね。笑

そして、仕事に復帰するには子供を預けなければなりません。こちらも前回少し書きましたが、高い。そして圧倒的に足りてない。笑 私の場合、引っ越し先が決まるまで場所が定まらなかったのもあり、11月末頃から保育園を探し始めました。予定日が2月後半で半年後なので8月か9月には入れたいところですが、返事は軒並み「2020年はすでにいっぱいです」。2019年の12月に連絡したある保育園からは「2021年の夏まで空いてない」と言われて、さすがに笑ってしまいました。とりあえずキャンセル待ちにしてもらってはいますが、キャンセルが出るかどうかは分かりません。家から一番近くて最短で受け入れ予定日を教えてくれた保育園を予約しましたが、それも2021年4月から…。果たして私は無事に仕事復帰できるのでしょうか?乞うご期待です。笑

2月28日の朝におしるしがあり、夕方からついに陣痛らしきものが始まりました。友達と冗談で「閏年産まれになるんじゃないか」と笑って話していたことが現実となることを、ここで悟ります。笑 家と病院がタクシーで15-20分と少し離れているのもあり、翌朝陣痛の間隔が10分になった時に電話をして向かっても良いか聞いてみたところ、「3-4分になるまで来なくていいよ」との仰せ。ちょっと短くないかい?笑 とはいえ、早く行き過ぎても家に帰されると聞いたことがあったので、大人しく4分半になるまで待機して病院に向かったのでした…。次回へ続く。

特派員

  • 三木 佳子
  • 職業翻訳家

アイルランドのダブリン在住、三木佳子(みきけいこ)です。現地でゲームの翻訳をしています。日本ではあまり馴染みのないアイルランドの文化や生活、アイルランドから見た日本について、皆さんとワクワクやクスッを共有できれば嬉しいです。

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