• 2017.06.13
  • 6月のお祭り、フェスタ・ジュ二―ナ
毎年6月にフェスタ・ジュ二―ナ(festa Junina=6月のお祭り)が行われます。このお祭りはポルトガル人が聖ジョアン(São Joao)を祝うお祭りですが、ブラジルでは、聖アントニオ(Santo Antonio)と聖ペドロ(São Pedro)も一緒に祝ってます。聖ジョアンのお祭りをJoanina( ジョアニナ)と呼ばれてますが、3聖人のお祝いは6月(junho ジュニョ)に行われるので、フェスタ・ジュ二―ナと呼ばれるようになったそうです。

聖ジョアンは火の聖人、聖アントニオは結婚の聖人、そして聖ペドロは雨の聖人です。ブラジルの東北部は乾燥地ですので, 無事に農産物が収穫できるようにと聖ペドロに祈ります。6月はトウモロコシの収穫もあることから、このお祭りは、田舎祭りとされてます。

お祭りでは屋台のような出店ができ、トウモロコシをはじめ、さつまいも、かぼちゃ、ココナッツ、ピーナツなどを材料とする、ケーキやお菓子が出されます。この時期にはスーパーマーケット内でも、お祭り用のお菓子のコーナーができます。



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お祭りのアトラクションとして欠かせないのが、ダンサ・ダ・クアドリーリャ(dança da quadrilha)です。それは田舎の結婚式を表現するフォークダンスです。この踊りには、カイピーラ(caipira=田舎者)の服装で参加します。男の人は麦わら帽子、つぎはぎだらけのチェックの上着とズボン。ネッカチーフもつけます。顔には眉毛をつなげて書き、無情ひげも書きます。中には何本かの歯を黒くぬり、抜けたかのように見せる人もいます。女の人は麦わら帽子に、カラフルな模様のワンピースにエプロン、髪は三つ編みにします。りんごほっぺにそばかすのお化粧をします。



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お祭りの間は音楽が流れ、輪投げ、魚釣りゲーム、ビンゴなどのゲームを楽しめます。コヘイオ・エレガンチ(Correio Elegante)と言って、無名で、好きな人にメッセージを送るお遊びもあります。メッセージの交換をしているうちに、聖アントニオが良い相手を見つけてくれるかもしれませんね。

夜には焚火をし、ヴィニョ・ケンチ(Vinho quente)と言って、小さく切ったリンゴが入ったホットワインを飲みます。6月は寒いので、大人たちはホットワインで身体を温めます。

フェスタ・ジュ二―ナは、もともとカトリック教のお祝いですので、教会の広場だけで行われてましたが、今では、学校の行事とされており、運動場や体育館で行われてます。会社でもお祭りができる場所を借りて、社員たちやその家族が楽しめるようにしてます。また街の広場でも行われてますので、6月中の週末は色んな場所でお祭りを楽しむことができます。踊りに参加しなくても、田舎者の服装で行くと、一層楽しいお祭りとなる事でしょう。

特派員

  • 皆木サンドラ 奈美
  • 職業語学教師、ペーパートールクラフター

ブラジル生まれのブラジル育ち。大学卒業後、夫の仕事の関係で3年間滞在したシンガポールにおいて習得したペーパートール(=シャドーボックス)や語学を教えています。多国の文化や習慣を上手に混在させているサンパウロでの生活がとても気に入っています。

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