美容整形の手術件数が世界で第二位なのがブラジル国です。その件数も2020年で、1.306.962件です。
美容整形が人々により知られるようになったのは、ハリウッドスターが美容整形をしはじめた頃だそうです。1940年代から1950年代に最も多く行われた美容整形は鼻とフェイス・リフトだったそうです。鼻の整形手術は今でも多く行われていて、2020年でブラジルが第一位で87.879件、トルコが第二位で66.950件、そしてアメリカが55.436件です。
2019年で美容整形件数が世界で第一位になったブラジルでしたが、2020には再びアメリカが第一位になりました。
世界的に女性が希望する美容整形は胸ですが、ブラジルのトップは脂肪吸引手術です。脂肪吸引と言えば、痩せるために行われるのが普通ですが、ブラジルの場合は身体のシルエットをより強調するために行われます。第二位に多い美容整形は豊胸、そしてまぶた、腹部整形、胸のリフトアップの順だそうです。
ブラジリアン・バット・リフト（Brasilian Butt Lift）は、ブラジルで始まったわけではなく、ブラジル人のお尻の形が良いので、真似したいことから始まったそうです。アメリカでは、この手術が2021年61.000件行われたそうです。
ブラジルはトロピカルな気候のため、肌や身体のラインを見せることが多いので身体の美容整形が多いそうです。
現在では患者の25％は男性で、脂肪吸引、鼻、耳、育毛などの手術をしているとのことです。
2018年に調査された結果、整形外科医の多くはInstagramや Facebookなどのソーシャルメディアを使用しているとのこと。使用していないのは19,7％だけです。ソーシャルメディアを通して美容整形の前後の写真を投稿したり、コメントを書いたりすることで、より多くの人に美容整形に関しての情報が伝わるそうです。また、整形手術代も高額ですが、分割したりと支払い方法についてもソーシャルメディアを通して情報を得ることができるようです。
ブラジルでこんなに多くの美容整形をするようになった理由として、医科大学が増えたことで、美容整形外科医も増え、一般人も診療所へアクセスしやすくなっているとのことです。そしてもう一つの理由は、セルフィー撮影が多くなったことです。確かにInstagramやFacebookなどに自撮りを投稿することが多くなっています。「美しい！　きれいだね！」というコメントを期待している人も多いはずです。パンデミックでホームオフィスをすることが増え、オンラインレッスンやミーティングをする際に、自分を画面で多く見るようにもなりました。
ブラジルでは美容整形をした事を隠すことはしないようです。「気になる部分をすぐに美容整形で解決し、お金もあります。」というステータス的なのも感じられます。美容整形を一度だけではなく、何度もする人もいるようです。自分が理想する身体に変えていく。自分の身体をオブジェのように思っている人がいるので心配する医師も多いようです。
美容整形も手術ですので、失敗する確率も０％ではありません。ブラジルでは脂肪吸引手術で命を落とす人のニュースを聞くこともあります。外科医に相談したうえで、術後のケアなどもしっかり聞くことが大切だと思います。