南半球に位置するブラジルは12月21日から3月21日まで夏です。こちらの新学期は2月に始まり、12月中旬に終わりますので、年末から1月いっぱいは長い夏休みです。この長い休みを利用して海へ旅行に行く家族が多いです。リゾートホテルに泊まる人もいれば、家を借りて1カ月海辺で過ごす人もいます。
会社員は、年末年始のお休みと年次有給休暇を合わせて3週間程お休みを取って国内または海外旅行を楽しんだり、実家に戻ったりしています。
1月1日の休日が過ぎた翌日からは銀行、スーパーマーケット、パン屋、ショッピングセンターなどが開きますが、路地にある個人経営のレストランやブティックはそれぞれ開ける日を指定しています。その多くは1月の2週目から開店します。
クリスマスと大晦日の間で、サンパウロ市から520万台もの自家用車が海岸方面と内陸方面に向かって出発すると言われています。高速道路は大渋滞です。これだけ多くの人々がサンパウロ市を後にするので、街が静かになります。
勿論外国や他市からの観光客が増えますが、サンパウロ市には海がありませんので、この時期はあまり人気がありません。
新学期が始まる前に休暇から皆が戻ってきますが、2月1日が始業式でも今年の様に10日からカーニバルの連休が始まりますと、授業も軌道に乗らないので、特に大学生はカーニバルの連休後にしか通学しないことが多いようです。
結局仕事場でも休暇から戻って落ち着いて仕事が出来るのがカーニバル連休後と言うことで、色んな計画を先延ばしにして行くうちに、「ブラジルでは、年はカーニバル後にしか始まらない」と言われているようになりました。
心理学者の話では、会社でも個人でも企画やプランなどをカーニバル休暇の後にするということは、一時的に気楽になった感じを受けるけれど、先延ばしにしたことで急ぎ、結果が悪くなることもあるとのことです。企画やプランは始める日を気にせず、いつでもスタートするのが一番だと言っています。
1月末には「どこへ旅行に行きましたか?」という質問を一番多く耳にします。それだけ多くの人々が旅行に行っていた証拠ですね。そして次の質問が、「カーニバルの連休はどこに行くの?」です。
一体いつまで休暇気分でいるのかしら?
他の国と比べる事で、ブラジル人はゆっくり目で心配って思ってしまいますが、のんびり、ゆっくり休暇を過ごすブラジル人こそが人生を楽しんでいるのかもしれません。