実はブラジルでも桜を楽しむことができます!
桜の季節は7月から8月です。この時期ブラジルは冬です。冬と言っても日本のような厳しい寒さではないため、こちらで多い桜の種類は沖縄桜で知られているカンヒザクラです。お花は濃いピンクです。その花言葉は「気まぐれ」「あなたに微笑む」「あでやかな美人」です。その他にもヨウコウザクラやヒマラヤザクラもあります。日本とは気候が異なるため、こちらでは成長しない桜の品種が多いようです。
日本人が桜を愛する理由は、桜の花は春の訪れを象徴するからだそうです。また、桜の美しさが数日で散って終わってしまうため、命の尊さや名残惜しさを心に感じるからだそうです。ブラジルに来られた移民の方々の心の中にはきっと美しい桜の花が印象強く残っていたことでしょう。
サンパウロ市のカルモ公園には現在4000本の桜があります。日系移民70周年で桜植樹が始まり、現在ではサンパウロ市で桜の名所です。日系移民がブラジルに永住するなら、懐かしい日本の桜を植えようと考えたことから始めた植樹と聞きました。日系移民を快く受け入れてくれたブラジル人への感謝の気持ちを伝えたくて植えた方々もいます。桜はブラジルの各地で植えられ現地の方々にもその美が伝わっていっています。
サンパウロ市内でしたら、中心街にあるイビラプエラ公園内にある日本庭園の周りで桜が見られます。サンパウロ市近郊の街、アルジャ市にある日系人の会員が多いスポーツクラブやゴルフ場でも桜が見られます。サンパウロ市から70km程離れたサン・ロッケ市の国士館スポーツセンター(桜400本)、180km離れたカンポス・ジョルドン市にある日系養護老人ホーム、「さくらホーム」の敷地内、サンパウロ州の南に位置する、パラナ州、サンタカタリーナ州、リオ・グランデ・ド・スル州でも見られます。
各地で桜が咲くころに桜まつりを行います。日本の桜の下でおいしいお弁当を囲むお花見とは違って、ブラジルでは焼きそば、天ぷら、巻きずしなどの日本料理が屋台で販売され、太鼓ショーがあります。時には日本の祭りの踊りが披露されることもあります。桜が咲いている中を写真を撮りながら歩く感じです。
ブラジルでは桜が咲く時期に新学年と言った行事があるわけではないのですが、年に一度だけ桜が咲き、そしてとても短い期間で散っていくので、咲いている間に是非美しい桜を見るように。とテレビでも呼び掛けています。
日本では夜に照明などでライトアップされた夜桜を楽しむスポットがありますが、ブラジルでは残念ながらありません。
日本の美しい桜がブラジルでも楽しめるのは、日系移民たちのお陰です。とても有難い事です。