• 2025.05.29
  • Caqui (柿)
この季節からスーパーマーケットで見られるようになるのは、果物の柿です。ブラジルでは、柿の発音をそのままポルトガル語にして、Caqui(カキ)という名で呼ばれています。この果物は日系移民によって持ち込まれ、毎年3月末から6月まで収穫されています。
2021年には世界の柿の生産量では第一位に中国、韓国、日本、アゼルバイジャン、そして5位にブラジルが入りました。ブラジルの柿の輸出先は主に、オランダ、ドイツ、イギリスとアメリカです。


一般にスーパーマーケットで見る柿の種類は、
1.Ramo forte - 渋柿なので、果実が柔らかく熟するまで待ちます。薄い皮と柔らかくて赤い実が特徴です。


2. Fuyu - 果実がしっかりしていて、サクッとした食感と濃厚な味わいです。皮がしっかりしています。手のひら一杯になる程の大きさになります。


3. Guiombo - オレンジ色でちょっと細長い形が特徴です。果実はしっかりしています。


4. Kioto( Chocolate) - 果実がチョコレート色になることからこの名になったそうです。果実はしっかりしていて甘く、少し細長い感じです。


の上記4つです。これらの種類が主に輸出されているそうです。
柿の種類には他にもCaqui taubate 、Hachiya, Rubi, Kaoru, Pomeloなどがあります。

柿は主にブラジルの南部やサンパウロ州で栽培されています。サンパウロ州ではイタチバ市、ピエダデ市、モジ・ダス・クルーゼス市で栽培されています。
ピエダデ市やイタチバ市ではこの4,5月に柿祭りが行われます。柿は勿論、その地域の野菜、花、植物、アガリクス茸なども販売されます。農産物の品評会の展示もされます。会場にはブラジル食の他に焼きそばやたこ焼きなどの出店もあります。音楽や和太鼓のショーもあります。
何年か前にピエダーデ市に遊びに行った時は、柿狩りがあると街の人に教えてもらい、柿農場に向かいました。柿狩りを楽しめる他に、直販売もしていました。農場で働いている明るくて親切な方々とお話ができるのも楽しかったです。

ブラジルでは柿を使用したレシピがいくつかあります。柿のジャム、柿ムース、柿アイスクリーム、柿タルト、柿ジュース、柿入りサラダなどです。しかし、これらもお店でいただくより、家で手作りする用のレシピです。皆さんはこの中で作ってみたいデザートはありますか?
私はサクサク感がある、フユ柿が好きですが、熟しているトロトロのRamo Forte をスプーンですくいながら食べるのもおいしいと思います。
そういえば、最近では肉料理のたれに柿を使用しているお店があると聞きました。甘味があっておいしいたれなのでしょう。
柿にはビタミンA, C, E, カリウム、βカロテン、タンニン、食物繊維など多くの栄養素が含まれているので、栄養価の高い果物ですが、糖分やカロリーが高いので、目安は一日1個とのことです。

子供の頃に母が良く干し柿を買っていました。以前は日系人が作っていました。ブラジル人は干し柿を食べる習慣がないため、現在も東洋市場や日系のスーパーにしか販売されていません。

特派員

  • 皆木サンドラ 奈美
  • 職業語学教師、ペーパートールクラフター

ブラジル生まれのブラジル育ち。大学卒業後、夫の仕事の関係で3年間滞在したシンガポールにおいて習得したペーパートール(=シャドーボックス)や語学を教えています。多国の文化や習慣を上手に混在させているサンパウロでの生活がとても気に入っています。

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