• 2025.09.17
  • 今年の冬は寒いです!
サンパウロの冬はこんなに寒いのですか?と最近よく聞かれます。確かに今年の冬は寒く、久しぶりにセーターやダウンジャケットを着たりしています。地下鉄の出入り口や大通りの歩道では厚手の靴下、マフラー、毛糸の帽子などが多く販売されています。
今年の7月上旬の半分は最低気温が10度以下になり、最高気温は20度を越さなかったです。7月の最低平均気温は11,9度でこの時期の最低平均気温より0,9度低く、最高平均気温は21,8度で通常より1,1度低いとのことです。
サンパウロ市の今年の7月の平均気温は過去25年で2番目に寒いといわれています。

2023年と2024年に南半球はエルニーニョ現象があったため、ほとんど冬を感じない気候でした。今年はエルニーニョ現象もエルニーニャ現象もないことで、通常の冬が来るとのことが予想されていました。
8月に入ってからも最低気温が8度の日が続いています。
ブラジルの家やマンションの造りはコンクリート壁に、板やタイルの床なので、寒い日々が続くと建物全体が冷たくなり、家の中も冷え込む感じです。部屋の中を温めるにはオイルヒーターや電気ストーブを使用しています。日本で販売されているホットカーペットやこたつはありません。


毎年冬に入るといろんな店で、洋服の寄付を呼びかけます。薬局にも寄付ができる大きな箱がおいてありました。
ショッピングセンターにも一年中寄付できるようにとしっかりした大きな入れ物がありました。Exército de Salvação (The Salvation Army)は1922年からブラジルで活動しています。


サンパウロ市は洋服だけに限らず、食品や家具のいつも寄付を募集しています。現在のサンパウロ市のホームレスの人口は驚くことに96,220人といわれています。データはCadastro Único にもとづいたものです。Cadastro Únicoはブラジルで社会的援助が受けられるよう登録することです。最低賃金の3倍までしか収入がない家族や、路上で過ごしているホームレスを登録しています。

サンパウロ市役所は気温が13度以下になると、ホームレスに対して緊急時対応計画と低気温時のオペレーションを実行しています。市内の数か所にテントを張って、午後6時から午前0時まで、パン、スープ、水、ホットチョコレート、お茶、そのほかに毛布を配っています。
サンパウロ州政府は、サンパウロ市の気温が10度以下になると、サンパウロ市中心地にある地下鉄Pedro II 駅に午後7時から翌朝8時までマット、毛布、食事を提供します。ペットにもスペースを設けています。約400人がこの地下鉄で寒い夜を過ごすことができるそうです。それでもすべての人を助けられるわけではないので、残念なことに路上で凍死する人も毎年ニュースになっています。

実はブラジルでも雪が降ることがあります。このトロピカルな国で?!と驚くでしょうが、ブラジルの南部にある、サンタ・カタリーナ州とリオ・グランデ・ド・スル州の山岳地帯は標高1300mから1800mあるので、雪が降るところがあります。
ちなみにサンパウロ市では雪は降ったことがありません。
寒いのが苦手な私は、冬が早く過ぎるのを願うばかりです。 

特派員

  • 皆木サンドラ 奈美
  • 職業語学教師、ペーパートールクラフター

ブラジル生まれのブラジル育ち。大学卒業後、夫の仕事の関係で3年間滞在したシンガポールにおいて習得したペーパートール(=シャドーボックス)や語学を教えています。多国の文化や習慣を上手に混在させているサンパウロでの生活がとても気に入っています。

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