• 2018.05.29
  • 父の日、母の日
オーストラリアでは母の日は日本と同じ5月の第二日曜日です。父の日は日本は6月の第三日曜日ですが、オーストラリアは9月の第一日曜日と日本とは異なります。でもどちらも同じく日曜日に設定されており、日ごろの感謝の気持ちを父親、母親に伝える日となっているのは世界共通です。

日本の母の日というとまず思い浮かべるのはカーネーションだと思います。この時期になると日本では町のあちこちにカーネーションが売られていたり、カーネーションのデザイン画の広告など見かけます。しかしオーストラリアではカーネーションをプレゼントするという光景を見ません。母の日にお花を届ける花屋のウェブサイトや街のお花屋さんをみても、バラやガーベラやユリやその他秋にとれるお花がメインで、母の日用に赤や、ピンク、パープルなど女性らしい雰囲気の花束などが販売されていますが、カーネーションだけの花束を母の日用に用意しているお店はほとんどありません。もしかしたらカーネーションを送るというのは日本だけでなのでしょうか?なぜカーネーションが母の日に送る花の代表として広まり、いつからカーネーションをプレゼントする習慣が始まったのでしょうか?

母の日は1910年にアメリカで始まり、1914年に正式に「母の日」として制定されたそうです。アメリカのある女性が生前に南北戦争の負傷兵のケアを行っていた母親を追悼する会に母親の好きだったカーネーションを参加者に配ったことから白いカーネーションが母の日のシンボルと認識されるようになったそうです。オーストラリアは英国の移民者の国ですので英国の影響を大きく受けているため、アメリカから始まった母の日=カーネーションはそれほど広らなかったからなのでしょうか。。

次に父の日ですが、父の日の由来もアメリカから始まり、日本、イギリスなど多くの国は父の日を6月の第三日曜日に設定しており、イギリスもアメリカと同じ日なのにイギリスの影響は受けずになぜオーストラリア(ニュージーランドも同様)だけ9月なのか??と疑問に思ったので調べてみたところ、オーストラリアは3月、4月初旬のイースターホリデーから始まり4月25日の祝日、アンザックデー、5月初旬の祝日のレイバーデーそして祝日ではないけれど母の日とイベント続きになるため、6月に父の日を設定するよりも少し間をおいた9月に設定したほうが経済効果を得やすいという理由と、オーストラリアの9月は初春にあたり、釣りやスポーツ、外出するにもいい季節になり、プレゼントのアイデアも冬より活動的になるこの時期のほうが豊富にあるため。。といった理由くらいしかあがってきませんでした。実際にオーストラリア人に聞いてもそれについて知っている人もいません。レディーファーストで女性が強いオーストラリアでは父の日の設定までもが適当な時期に設定されてしまうという扱いなのでしょうか。でも母の日は初秋、父の日は初春で真逆の季節でいいのかもしれませんね。

そしてオーストラリアでは父の日、母の日をどう過ごすかというと、これは日本とあまり大差がなく、プレゼントを贈ったり、レストランへ行き一緒にランチやディナーをしてお祝いをしたり、バーベキューをしたり、小さな子供たちは手作りのプレゼントをあげたり、お花をプレゼントしたりします。“Happy Mother’s Day” “Happy Father’s Day”と書かれたカードもスーパーマーケットや本屋、雑貨屋などあちこちでで販売されています。ここゴールドコーストでも人気のレストランでは通常の日曜日よりも予約が入ているそうです。そしてもちろん、父の日、母の日にだってお得意のバーベキューがビーチ沿いや公園で行われているのもここオーストラリアならではです。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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