• 2020.11.05
  • ゴールドコーストの賃貸事情 ―価格編
広大な土地を持つオーストラリアですが、シドニーやメルボルン、キャンベラなどの主要都市では実は昔と違い家や土地の価格、賃貸価格も東京と変わらないくらいに高いのはご存じですか?ゴールドコーストも年々人気になっているエリアで、シドニー、メルボルンは物件の価格上昇がここ最近は停滞している中、ゴールドコーストはこれからまだまだ上がるだろうと言われています。というのは、メルボルンやシドニーの物件や賃貸価格が高すぎでゴールドコーストで家を購入したり、移り住んでくる人が増えているからです。30年位前は1500万円位あればゴールドコーストにプール付きの一軒家が買えましたが、今プール付きの家を買おうと思ったら場所にもよりますがゴールドコーストのビーチまで徒歩10分の場所でも5千万円以上出さないと買えないほどになってしまいました。オーストラリアに住む私にとってはオーストラリアドルで収入を得て生活しているので、例えば80万ドルの家(円高のため日本円では約6200万円位)というのは私にしたら8000万円に値するので、普通のサラリーマンや平均収入所得者にはかなり手に届きにくい価格と言えます。家賃も同様に上がっており、私がゴールドコーストに来たばかりの20年前は、サーファーズパラダイスの街中心から徒歩3分あたりにある2ベッドルーム(日本でいう2LDK)のアパートが週$200、(ちなみにオーストラリアでは家賃は週単位で表示されます。)日本円で約15600円、ひと月だと約62400円でしたが、今では週$400~450と倍以上にまでなっています。週$450だとしたらひと月の家賃が約14万円です。昔と同じ建物で築年数が古くなっているにもかかわらず家賃は上昇し続けています。もちろん、ゴールドコーストでも家賃が高いエリア、安いエリアがあり、ゴールドコーストの海岸線と並行に走るゴールドコーストハイウェイというメイン道路があるのですが、このハイウェイより海側か陸側かでも価格が変わってきます。あまり人気ではないエリアでは2ベッドルームのアパートが週$320~350くらいで借りることができます。人気のエリアはブロードビーチ、マーメイドビーチ、私が住んでいるマイアミビーチ、そしてバーレーヘッズ、パームビーチとどこもビーチ沿いで買い物にも便利なエリアです。ひと昔前はパームビーチもまだ開発されていない、どちらかというとあまり人気ではないエリアでしたが、今は新しいマンションもどんどん建ち、おしゃれなレストランやカフェも増え、賃貸価格もどんどん上がっています。昔に建てられたレンガ造りの4階建てくらいの古いアパートでもこれらの人気エリアだと2ベッドルームで週$450~500はざらです。ビーチから離れた内陸へ行けば行くほど家賃も安くなるので比較的新しく綺麗な物件に住みたい場合は内陸で探すのが得策です。賃金も高いオーストラリアですが、それでも昔よりも収入に対して家賃の割合がすこし大きくなってしまっていると思います。また、オーストラリアの賃貸物件は家具無しのほか家具付きというものもあります。家具付きの中にはソファーやテレビ、ベッドなど全ての生活できる家具が付いている物件から、ホワイトグッズのみと言って、冷蔵庫、洗濯機などの白い物、ホワイトグッズだけすでに完備されている物件もあります。サーファーズパラダイスなどの観光地にあるコンドミニアムはこの家具無しと家具付き両方の物件があります。どこの国でもエリアによって家賃は異なり、駅に近いか近くないかなどでも変わってきますが、ゴールドコーストの場合はビーチに近いか近くないかで価格が変わってきます。近所のHedges アベニューというマーメイドビーチのビーチに面した小さな通りは豪邸が立ち並ぶことで有名な通りです。時々家もセールになっていますが、3億円、4億円という価格で売られています。この付近にある昔からある築何十年の古いアパートも中を綺麗に改装して高い価格で貸しています。コロナの影響で家賃引き上げをしない大家さんや不動産も多いですが、ゴールドコーストの家賃はしばらくはこれからも上がり続けるのではないでしょうか。

特派員

  • 菅沼 千栄子(旧姓 名倉)
  • 職業会社員

2000年に渡豪。日系旅行会社勤務等を経て、2014年から現地建設会社に勤務。休日は、趣味の一つであるソイキャンドル作りやビーチウオークを楽しんでいます。当地のレアな生活情報をお伝えしたいと思います。

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