住宅難の主な理由の一つが、他都市、他州から移り住んでくる人が急増しているということです。ゴールドコーストはコロナの感染拡大が他都市より少なかったため、他州や他都市に比べ緩い規制の中で生活することができました。一番厳しかったメルボルンでは6か月近くのロックダウン規制があり同じオーストラリアなのに生活スタイルも仕事への支障もここまで違うのかというくらいの差がありました。そんなメルボルンに住むことにうんざりしてしまった人々がゴールドコーストにどんどん移り住んで来ているのです。そしてシドニーやメルボルンの都市に比べるとゴールドコーストの物件はまだ若干安いので、メルボルンやシドニーの持ち家を高値で売り、そのお金でゴールドコーストで物件を購入する人が急増しているそうです。不動産会社にも他州の人からの問い合わせが毎日殺到しており、少しでも早く引っ越して来たいのか、中にはウェブサイトに掲載されている物件の写真や情報だけで、実際に下見もせずにネットショッピング感覚で家やマンションを購入している人もいるそうです。一方、メルボルンのアパートの家賃は過去4年で最安値を記録し、あのシドニーに次ぐ大都市メルボルンが今ではオーストラリアで3番目に手頃な価格で物件が借りられる都市となってしまいました。メルボルン中心部では空き物件があふれていて価格も安く選び放題で、街中心地の新築の綺麗なアパートが週$400で借りられるのに対して、ゴールドコーストのビーチ近くの築30年以上のアパートが週$650~700、中には週に$800(日本円約68800円)にまで価格が高騰している状況です。貸し手側も契約更新の際に家賃の値上げをしてきても、いやなら出てもいいよ、他にも住みたい人がたくさんいるのだからという強気な態度です。ですので、今はたやすく引っ越しを考えるのはベストなタイミングではないようです。ゴールドコーストはビーチもあり山もあり、自然がたくさんあり、ファミリーにとってはとても住みやすい町なので、そういったファミリーやまだ収入も低いこれから家族を持つ若いカップルなどが住みにくくなってしまう事はとても残念です。
そのうちゴールドコーストが富裕層で埋め尽くされてしまうような都市になってしまうのでしょうか。また状況を追ってお知らせしたいと思います。
きれいな海岸が続くゴールドコースト、サーファーズパラダイスの高層ビルからの景色