今回の「50セントキャンペーン」は、クイーンズランド州が運営する公共交通サービスTranslinkによって実施され、バスや電車だけでなく、フェリーやライトレール(路面電車)など、Translinkが統括する空港行き電車以外のすべての公共交通手段が対象となっています。ただし、ブリスベン空港までの電車は除外ですが、ゴールドコースト市内からブリスベン空港までの運賃も、以前は片道35ドル程度だったのが約12ドルに値下げされ、これも大きな節約になっています。
当初、このキャンペーンは5か月間限定で行われる予定でしたが、公共交通機関の利用がコロナパンデミック前の水準を大きく上回るほど好評だったため、継続が発表されました。特に利用率が増加したのは、ブリスベンやゴールドコーストの都心部ではなく、クイーンズランド州北部のマッカイやケアンズ、ウィットサンデー諸島などの郊外地域だったことが意外な結果として注目されています。
私自身は普段、車で移動することが多く、以前はGo Card(日本のSuicaのようなカード)すら長い間持っていませんでしたが、最近カードも手に入れたので、せっかくなので、この機会にブリスベンまでの用事を電車で行くことにしました。このGo Cardは空港のキオスクなどでも購入可能で、一度カードを購入すれば、あとはチャージして繰り返し使用する仕組みです。
ゴールドコーストのロビーナ駅からブリスベンセントラル駅までは通常片道22ドル程度(日本円で約2200円)かかり、所要時間は約1時間20分と距離があります。しかし、今回のキャンペーンで往復1ドルで行けるのは非常にお得です。
あいにくこの日は雨が降っていましたが、ブリスベン川沿いにはお洒落なレストランや観光スポットが点在しており、フェリーが行き交う景色も魅力的な街です。今回のキャンペーンでシティキャットという高速フェリーも50セントで乗ることができるので、晴れた日にはぜひ利用してみることをおすすめします。
そして、電車の利用だけでなく、ローカルバスも活用しています。先日、友人とディナーに行く際もバスを利用しました。自宅近くのバス停から出発し、レストランの目の前にバス停があったため移動が非常に楽でした。さらに、バスの本数も多く便利でした。運転しなくていいので気兼ねなくお酒を楽しめたのも良かったです。このご時世、50セントではほとんど何も買えない状況の中、ガソリン価格も高騰している今、片道50セントでブリスベンまで行けるのは本当にありがたいことです。
観光客の方にとってもお得なことですが、通勤や通学で公共交通機関を利用する人にとっては、日々の大きな節約につながっていると思います。このキャンペーンが継続され、車社会のクイーンズランドで公共交通機関の利用がさらに活発化していくと良いのではないでしょうか。
改札口:カードをタップしたら残高が表示されます。
Go Cardがない場合はクレジットカード利用も可。