ポルトガルは、去年の秋ごろから今に至るまで、ずっと悪天候が続いている。
普段は一年を通して温暖で、晴れの日が多く、雨が降ったとしても一日中降り続くことはあまりない国だ。一昨年の暮れも、比較的雨の日が続いた印象はあったが、今回に関しては「いよいよ地球温暖化の影響か?」と疑いたくなるほど、異常な嵐の連続で、まるで太陽がなくなってしまったかのようだ。
中でも数日前に通過した大規模な嵐クリスティンは、最大風速150キロという恐ろしい勢力で全国的に被害をもたらした。とりわけ大きな被害を受けたレイリア市では、住民の一部が今も電気、水、通信が使えない状態にある。死亡者が数名確認された、倒木、住宅・企業・スポーツ施設・病院などの破壊、道路の寸断や交通の制限、学校の閉鎖、そして電力インフラへの甚大な被害が発生した。
特に多かったのが、屋根瓦が飛ばされるケースだ。家の中に雨が降り込むという、最悪な事態を招いた。
レイリア在住の友達の家も、彼女の実家も弟の家も瓦が吹き飛んだそうだ。すぐに修理したくても、肝心の瓦がどこも売り切れで在庫がないという。
ソーシャルメディアでは、ボランティア募集や物資提供といった、災害時に良く見かける投稿に加えて、「○月△日、XXにて瓦の入手あり、予約受付中」といった情報まで出回っている。
市長は、屋根を覆うための防水シートを配布する支援拠点を配置したが、防水シートなど、次の嵐までの気休めに過ぎない。
実際、屋根の修理を試みてすでに3人が命を落とし、道路に錯乱したアスベスト製の屋根材を無防備に拾う人もいるという。雨を凌ぐことが最優先で、危険性など冷静に考えられないのだろう。
ポルトガルの冬が比較的マイルドなのは、アソーレス諸島の上空にある気圧がアメリカ方面から来る嵐をブロックしているからだと聞いたことがある。そのアソーレス諸島上空の高気圧が、カナリア諸島付近まで南下したため、嵐が次々とポルトガルへ直撃している、、、そんな説明を耳にした。
ドラマチックな説明だが、正確に説明するとこうなる。
「ポルトガルの冬の天気を左右する一つが、「アソーレス高気圧(北大西洋亜熱帯高気圧)」。これが北寄りに張り出すと、低気圧の通り道やジェットストリームが強く・北へ押し上げられ、イベリア半島は比較的安定しやすくなる。逆に高気圧が強い/南寄り・離れた位置になると、ストームトラックが南下し、ポルトガルに雨や嵐が入りやすくなる。」
私にとって最も重要なのは、アソーレス高気圧が南下したからと行って、ポルトガルがこの先ずっと「雨の国」になるわけではない、という点だ。良かった〜。ひとまず、ほっとした。
とはいえ、今まさに低気圧Leonardoレオナルドはすぐそこまできている。風はKristinクリスティンほどではないものの、雨量は1日で90ミリメートルにも達する見込みで、通常の約3日分の雨量に相当する激しい雨になるという。高波や洪水リスク、インフラへの影響が懸念されている。
実はKristinクリスティンの際、私の住む村では電柱が2本倒れ、3日間も電気のない生活を余儀なくされた。
電気がなくとも快適に過ごせるよう、Leonardoレオナルドに襲われる前に準備しておかねばならない。
