主な目的は美術館巡りですが、せっかくの機会ですので世界遺産ロス・グラシアレス国立公園にあるペリトモレノ氷河や、アルゼンチンとブラジルにまたがるイグアスの滝を見るため、世界遺産イグアス国立公園も旅行計画に入れてみました。今回は南米で初めての氷河観察体験について書いていきたいと思います!
「ペリトモレノ氷河」はアルゼンチンの南端エル・カラファテという街にあるので、ブエノスアイレスから日帰りで行くことにしました。アルゼンチン在住の日本人に「日帰りでペリトモレノ氷河を見に行ってきました!」と言うと皆さん揃って驚かれるので、もしかすると少なくとも1泊はエル・カラカファテに宿泊したほうが良いのかもしれませんが、日帰りでも十分楽しめました。それではいってみましょう!
午前5:10にブエノスアイレスの空港を出発し、真っ直ぐ南下して午前8:20に南米の南端エルカラファテ空港に到着しました。アルゼンチンの面積は世界で8番目、インドの次に大きいというだけあって国内移動でも3時間以上かかりました。まず、飛行機から降りた瞬間、空気の美味しさに驚きました。この透き通った空気は何!?という感じです。それから、タクシーでロス・グラシアレス国立公園へ向かいます。このロス・グラシアレス国立公園は、パタゴニア最大級の国立公園で1981年に世界自然遺産に登録されました。グラシアレスとは、スペイン語で「氷河」を意味します。アンデス山脈最南端に位置し、南極大陸、グリーンランドに次いで世界で3番目に大きな氷河地帯があると言われています。
ありがたいことに、タクシーでペリトモレノ氷河の前まで連れて行ってくれるので自然アクティビティといえど体力はあまり必要ありません。座っているだけで氷河に辿り着きました。
それから氷河を2時間ずっとただぼーっと眺めていたわけなんですが、その間に何度も先端部分の氷塊が破壊され崩落するのです。私がここにいるたったの2時間の間に氷河の塊が水面めがけて何度も何度も落ちていきます。氷河が崩れる時はきまって銃で何かが撃たれたのかと思うほど大きな爆発音がするのです。
氷河が私の目には見えない何かに攻撃されて死んでいっているのかな?とも思いました。しかし、地球温暖化の影響で後退する氷河が多い中、このペリトモレノ氷河は今も後退することなく、世界で唯一活発に成長を続ける珍しい氷河なのだそうです。
それから、なんといっても氷河の青色が、この世のものとは思えないほど美しいのです。自然の青ってこんなにも美しいものなのかと感動しました。エル・カラファテの湖の青さも空の青さも少しずつ異なるのですが、美しい青色をしていました。その青い氷河が、私にはアイスクリームのようにも見えました。見たことのないほど大きなアイスクリーム。超巨大なんですけど、スプーンで横からスッとすくえそうな気もするのです。写真では少し伝わりにくいので、是非ホンモノを見にアルゼンチンへ行ってみませんか?
さらに、氷が湖にボトンと落ちると、水飛沫が10メートルくらい跳ね上がります。そうすると水飛沫により写真のような白い世界が出現します。その奥から未確認生命体が現れそうな感じがしませんか?リアルな世界が目の前に広がっているはずなのですが、自然の景色が非現実すぎて映画をみているような、少し現実なのか非現実なのか?わからなくなった私の氷河体験でした。
アルゼンチンは日本から一番遠い国、真反対の国と言われているので、本当に遠いとは思いますが一度足を運んでリアルに鑑賞してみる価値はあると思います!
南米ペルーのイカ州パラカス在住の山本粧子がアルゼンチンよりお届けしました。それではこのあたりでアディオ〜ス!