首都バンコクをはじめとする複数の地域が「イノベーション地区」に指定され、スタートアップ人材の育成や、規制の緩和、補助金の提供、実証実験や国際的なプロジェクトがおこなわれるなど、イノベーションに向けた取り組みがあちこちで活性化しているのです。
それらの幅広い政策を担うのが、タイ王国高等教育・科学・研究・イノベーション省が所管する政府機関「国家イノベーション庁(NIA)」です。
昨年8月に、ナレッジキャピタルもNIAとタイ王国大阪総領事館にご招待いただき、現地バンコクの状況を視察しました。
画一的ではなく、それぞれの地域の特色を活かしたイノベーション開発政策が印象的で、実に多くの方と現在進行中のプロジェクトについて意見交換や交流をすることができました。
12月には、NIAアカデミーが主催するエグゼクティブ向けの研修プログラム「Chief City Innovation Officer(CCIO)」で、ナレッジキャピタルの開発経緯や運営手法について講義をおこないました。タイにおけるイノベーションの中核を担う人材の眼差しはとても熱かったです!また、参加対象者はエグゼクティブクラスでしたが、年齢が若い方が多く、タイでは都市開発の第一線で若い人材が活躍していることを実感しました。
そして、先月、ナレッジキャピタルはNIAと相互連携の覚書(MOU)を締結し、これまで以上に密な連携をおこなうことで合意しました。タイの連携機関としては、タイ・クリエイティブ&デザイン・センター(TCDC)に続く2機関目となります。
MOU調印式の様子
具体的な連携内容は、「次世代のイノベーション人材育成プログラム」での協力です。NIAは自国の高校生を対象に「STEAM4INNOVATOR」というプログラムを行っています。その一環として、タイの高校生を対象に、イノベーションの現場を「見て、体験して、学ぶ」短期の実践学習をナレッジキャピタルでおこなうことになりました。これは、イノベーションの創出には人材育成が欠かせないという考えが、ナレッジキャピタルとNIA双方で一致したため実現に向けて動き出したものです。
その他にも、スタートアップの交流やタイと日本両国のビジネス展開の支援、さらにはタイでNIAが主催するイベントへの参加など、今後に向けた取り組みは盛り沢山です。これからも、タイとの連携にぜひご注目ください!