ジェラート？ピッツァ？パスタ？ワイン？サッカー？ファッション？
、、、、、もしかするとマフィア？？
マフィアと言えば、シチリアを思い出しませんか？幼少時、ニュースでシチリアで起きたマフィアによる発砲殺害事件を見て、こんな危ない国には一生、絶対に行かない、と恐怖に慄いたことを思い出します。いやいやどうしたものか、そんなシチリアがあるイタリアに住むことになり、シチリアには度々行くような人生になりました。
住み始めて知ったのは、こういうような犯罪組織を私たちはマフィアと一般に呼んではいますが、本来マフィアはという言葉はシチリアの犯罪組織のことを指していたしていた呼び名でした。マフィアは、アメリカに進出してどんどん勢力を膨らましていった挙句、マフィアは固有名詞になってしまったそう。イタリア国内では各自呼び名が違っていて、例えばナポリの犯罪組織は、カモッラという呼び名。カモッラのことは聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。カモッラの犯罪組織に潜入して内部事情を本に書き上げて暴露してしまったナポリ出身の作家が出てきて、この本「ゴモッラ」は、イタリアではベストセラーになりました。無名だったこの作家はこの暴露本で一躍有名になったのだけれど、カモッラに目を付けられてしまって、それゆえに常に転々と住居を変え、護衛付きの人生になってしまったそう。
最近まで私が知らなかった犯罪組織は、プーリア州のサクラ コローナ ウニータ。言われてみれば、鮮魚や青果市場の卸業者、それにミラノの町中の八百屋さんなどは、全員プーリア出身。食品市場をプーリア出身が牛耳っている実情は、サクラ コローナ ウニータの業績のひとつなのかもしれない、と思いながら野菜や果物を買うこの頃。
このようにイタリアには州別に犯罪組織があって、４つ目のはこれまた名前が非常に変わっていて、「ンドランゲタ」というのです。
ン？
なんだか愉快な感じがしませんか、この言葉の響き。カラブリア州の犯罪組織は、イタリア語にしては珍しく「ン」で始まるのです。ギリシャ語の勇気という意味のアンドランガティアが語源らしいのですが、なぜか「ア」が省かれる形に変化しました。名前の響きは子供用の遊戯を連想させるくらいに楽しい感じですが、組織としてかなりの猛威を奮っている様子でよく耳にします。このカラブリア州には、他にも有名な「ン」で始まる物があって、それは「ンドゥイヤ」と呼ばれる名物の辛口サラミ。こちらも、冒頭にあった「ア」とか「イ」が省かれて方言へと変化した模様。こうみると、カラブリア出身の人たちは最初の１文字を省くのが好きなのか、と思え他にも「ン」から始まる単語が沢山あるのかと思ったら、そうではなくてたったの２つだけで、この２つがカラブリアの名物、、、
買ってきて食べてみた「ンドゥイヤ」を紹介しようと書き始めたのですが、脱線しているうちにイタリア4大犯罪組織の紹介になってしまいました。
