アメリカでは出産を控えた妊婦さんをお祝いする「ベイビーシャワー」というパーティーがあります。近頃は日本でも「ベイビーシャワー」をされる女性が増えてきているみたいですね。
今回、私も初めてそのベイビーシャワーに招待していただきました。通常、ベイビーシャワーは女性のみで楽しむパーティーだそうですが、今回ご招待いただいたパーティーは一味違ったユニークなものでした。毎年5月に、ケンタッキー州ルイビルのチャーチル・ダウンズ競馬場にて、世界最強の3歳馬を決定するレース、ケンタッキー・ダービーが開催されています。今回のベイビーシャワーは、そのレースを観戦しながらのパーティーでした。このケンタッキー・ダービー、1875年より続いている歴史ある大きなイベントで、4月下旬からダービーに向けて市内各所では様々なイベントが行われています。そしてこのケンタッキー・ダービーの見所のうちのひとつと言っても良いのが、ゲストたちの華やかな帽子。正装に帽子を被って観戦するのが伝統となっています。テレビに映る観客の方々は実に様々なデザインの帽子を被られていて、華やかに会場を彩っていました。ということで、今回のベイビーシャワー参加者のドレスコードは「帽子」。テレビに映る観客らの帽子に負けず劣らず、個性的でオシャレな帽子を被って来ているゲストばかりでした!!(あまり写真に残っていないのが残念です!)
パーティーはレースの開始に合わせて夕刻からの開始だったので、用意された紙に皆で優勝馬の予想を書き込みました。
私は競馬について全く詳しくないのですが、皆で予測をするのはなんだかとってもワクワクするものでした。いよいよ始まったレースはたった二分間であっという間でしたが、パーティー1番皆で盛り上がった瞬間でした。予想が見事当たったゲストには、主催の妊婦さんから素敵なプレゼントがありました!
第143回目となる今年のダービーの優勝馬は、Always Dreamingでした。なんとも名前がまた素敵です。本来のベイビーシャワーでは、Guess the Mother’s Measurements(妊婦さんのお腹周りの長さを当ててみよう)やGuess the Baby Food(何のベイビーフードか当ててみよう)、そしてDirty Diapersという、新生児用のおむつに数種類の溶かしたチョコレート(クリーミーなものやナッツ入り、キャラメルが入っているものなど)を乗せ・・・(見た目がどのようになるかご想像できますでしょうか?)それぞれのおむつにどのブランドのチョコレートが乗っているのかを当てるチョコレートテイスティングゲーム(!?)など、パーティーを盛り上げる様々なゲームがあるようです。
ダイパーケーキ(おむつケーキ)が飾られたテーブルには、持ち寄られた軽食が沢山並んでいました。(お写真はパーティー開始間近に撮らせてもらったものなので、この後もどんどん増えていきました!)お写真には写っていないのですが、バックヤードで男性陣が炭火で焼いてくれたチキンレッグやソーセージも並んでいて、とても豪華で美味しいものばかりでした。デザートを担当させていただいた私は、ケンタッキー・ダービーに因んで馬の形のケーキとマカロン、そしてクリームをバラに見立てたカップケーキを作って持って行きました。(このレースで優勝した馬にはバラのレイが掛けられることから、「ラン・フォー・ザ・ローゼス(Run for the roses)」とも呼ばれているんですよ!)
お部屋の一角には、ゲストが持ち寄ったギフトが山積みになっていました。パーティーが終了するまで、まだまだ増えていました!
アメリカでは結婚式でもウエディングレジストリーというものがありますが、ベイビーシャワーでもベイビーレジストリーというものがあります。お祝いされる立場の方が予め欲しいものリストを登録しておき、(店頭や、ウェブページ上で商品リストを見ながら簡単に登録ができます)ゲストはそのリスト(ウェブページ)から自分の予算に合ったギフトを選べば良いのです。支払いを済ませば、後はお店側が家までギフトを届けてくれます。お祝いされる方は欲しいものが手に入り、ゲスト側もギフトに悩む必要が無いので、とても合理的で便利なシステムだと思います。また、ギフトが被ってしまう、ということもありません。レジストリーのページでは誰かが既に購入したものは再び購入することができなくなるので、残っているリストからギフトを選べば良いのです。
こちらは後日、妊婦さんが撮られたお写真です。当分の間、おむつには困らなさそうです!笑お腹の赤ちゃんと妊婦さんに、祝福の気持ちや沢山のプレゼントが降り注ぐという意味合いが込められているこのベイビーシャワー。出産という大仕事に向けて、不安になってしまいがちな妊婦さんを励まそうという思いも込められているそうです。家族や友人ら皆で母になることをお祝いし、ゲスト全員が幸せな気持ちになれるパーティーでした。