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  • 2022.07.11
  • ドイステープ寺院へ歩いて登る習慣:チェンマイ
タイ北部のチェンマイ県に行ったことのある人は、ドイステープ寺院というところをよく知っていると思います。ドイステープ寺院はチェンマイで一番有名な観光地です。世界から「ドイステープ寺院へ行かなければ、チェンマイに行ったことにならない。」と言われています。


ドイステープ寺院は600年ほど前に作られた山にあるお寺です。その頃はお寺までの道路がなかったので、そこまで行くのにかなり難しく歩いて登るしかありませんでした。5時間くらいはかかりました。市内から11キロ離れていて、お寺の展望台からは市内がよく見えます。

西洋文化が入って来てから(100年くらい前)新しい交通手段を手に入れました。例えば自動車や電車などです。そのため、国内の色々なところでアスファルト道路を作り始め、20年後にはドイステープへ行く道路も作り始めました。国の金からではなく、チェンマイで一番有名なお坊さんの声掛けで、チェンマイに住んでいる人からお金・金・銀を寄進してもらい作り始めから5か月間で作り上げ、当時としてはとても早く完成しました。お寺へは車で20分くらいで行けます。たくさんのお金を集めたこのお坊さんは、ほかにもいくつものお寺を作ったり修復したりしていたので、みんなはその功績を思い出せるように、そのお坊さんの銅像をいくつも作りました。その一つはドイステープ寺院の山の麓にあります。


最近ドイステープ寺院まで車で行けるのに、なぜまだ歩いて登る習慣があるの?

600年くらい前の話をすれば、山にあるお寺へ歩いて登る習慣がありました。道路が出来てからは車で簡単に行けるようになり、歩いて登る人は少なくなってしまいました。この習慣がなくならないように、毎年5月中旬のヴィサカブーチャ(仏誕節)という仏教の日の前日午後4時から山の麓に集合して歩き始めます。毎年1万人以上のチェンマイ在住の人や観光客が参加します。多くのお坊さん、行政機関の人、お店の人、学生さん、一般の人などが参加します。山の途中には300以上の店があり、ボランティアが無料でお水・お菓子・お弁当などを参加する人に渡します。お花屋さんはお寺に参拝する時に持っていく物(お花・蝋燭・線香など)を売り、又レインコート・傘を売っている店もあります!!(5月に入ると、雨季になりますので)。 そして他の行事もあります。例えばチェンマイ地方独特の踊りを踊ったり、太鼓を叩いたり、楽器を使った音楽を演奏することなどです。 


ボランティアが参加する人に飲み物を渡します。


お寺へ行くのに4-5時間かかります。お寺に着くとお釈迦様の仏舎利が安置された仏塔・仏像を参拝し、お坊さんと一緒に読経や瞑想を朝まで勤めます。そしてお坊さん達は境内にいる人達にも托鉢をして回り、この行事は終了します。終了後、歩いて登った人達は市内に帰るのにまた歩くの?との質問があります。はい、そうです。けれど、一晩中寝てなかったので、ほとんどの人はチェンマイの現地の赤色「ソンテウ」という乗り合いバスで帰ります。ある人はお寺の周辺の広い場所で休憩してから帰ります。

最近はヴィサカブーチャ(仏教の日)だけではなく、毎年8月ごろ、新学期のチェンマイ大学の新入生を歓迎するために6千人以上の先生、卒業生、在校生たちは、大学の歌を歌ったり、踊ったりしながらお寺へ歩いて登ります。一緒に楽しく疲れる時間を過ごすことで、先輩と後輩の距離が縮まり、団結力を高めます。



今もまだこの習慣がどちらもありますので、機会があれば一生に一度ドイステープ寺院まで歩いて登ってみませんか?チェンマイへ遊びに来る際は是非見に来てください。

特派員

  • チュリーポーン スックサバーイ
  • 職業-

タイ/チェンマイ在住のエムと申します。
みなさんタイに行ったことはありますか?
この国のことをたくさんシェアしたいと思いますので、楽しんでいただければと思います。
よろしくお願いします!!

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