私が子供の頃の思い出は…
30年前、まだ高級デパートやショッピングモールがない時代。
家族と行った遊園地や動物園も楽しい思い出ですが、田舎育ちの私にとって「寺祭り」が1番の楽しい思い出です。
「寺祭り」は地域によって異なりますが、年に一度開催されるお寺の祭事です。
11月から2月の過ごしやすい乾季に、タイ各地の歴史ある有名なお寺で開催されます。
タイでは新国王の即位が決まる度、新しいお寺を建立するのが古くからの伝統です。
今までに仏塔や記念塔、市場などたくさんの建物が造られてきました。
時代が進むと共に老朽化した歴史ある建築物は、修復や新たに再建する事により、人々に歴史や伝統文化の継承の大切さを伝えてきました。
修復を終えた仏塔や仏像、新たに建立された本堂や仏塔をお披露目、修復をお祝いする祭事を「寺祭り」と言います。
「寺祭り」は神聖な仏像や仏塔を拝観するだけでなく、
地元住民が特産品やお菓子、おもちゃ、衣服や生活用品などの屋台を出店して、参拝客が更に楽しめるよう、一緒に盛り上げています。
「寺祭り」は誰でも参加ができます。
家族みんなが楽しめる射的やダーツゲーム。命中すれば大きなぬいぐるみがもらえます。
小さな子どもが遊べるエア滑り台やペイント体験。若者たちの1番の楽しみはお化け屋敷です。カップルに人気なのは野外シアターですね!芝生の上で寝ながら見たり、車の中から見ることも出来ます。
特設ステージでは年配者向けに地元を題材にしたリゲーという演劇が鑑賞できます。
移動遊園地も来て、メリーゴーランドや観覧車にも乗ることができます。‘死の壁’(Wall of Death)と呼ばれ、鉄の球体の中をグルグルと回転しながら走るアメリカやブラジルではポピュラーなパフォーマンスショーも見ることができます。
若い女性を水の中に落とす的当てゲーム ダンクタンクガール(Dunk tank girl)は男性人気ナンバー1です。(←好きな男性多いですよね〜笑笑)
近代化が進むにつれ、「寺祭り」を知らない若者が増えてきています。
時間がない事を理由にお寺へ行く習慣が薄れ、都会ではショッピングモールや遊園地、駅周辺でも遊びながら楽しめるスポットが増えた事も理由の一つです。
「寺祭り」はいつものお寺の雰囲気と違い、歴史や伝統を知るだけではなく、
見て感じて楽しむことができます。今でも私が子供の頃の気持ちに戻れる、1番の楽しい思い出です。