• 2015.12.24
  • いつもどおりに
パリでのテロ事件の後、次のターゲットの一つとして取り上げられたワシントンDC。よく聞かれるのは「どう?危なくない?警察官は多い?」といった類の話のことです。危ないか危なくないかというのは人それぞれ感じ方が違うので答えようがないかと思うのですが、「何か変わったか」と言われても、私はとりたてて変わった事はないと感じています。

一国の大統領や、各国の要人が多く住むこの地域には元々いたる所に警察官や警備員が出ていますし、9.11以降それはずっと厳重なままです。12月に入って、ホワイトハウスの前で大統領による恒例のクリスマスツリーの点灯式が行われた際には、直前にカリフォルニアで銃乱射事件があったこともあり、いつもより念入りにセキュリティチェックが行われたそうですが、そのくらいでしょうか。

010_151224_1ホワイトハウス前のクリスマスツリー


自然災害も直撃されれば避けようがないですが、避難グッズのような憂いがないように備える事ができるものがないというのは、正直心許ないです。しかし、パニックに陥り「どうしよう?何とかせねば。対処法は?」と騒げば、それは相手の思う壺。いつも通り、何事もなかったかのように過ごすのが一番なのだそうです。

DCには全国から学生が遠足でやってくるのですが、ニュースでキャンセルになった学校があると言っていたり、近所に住む日本人の友人が「夫に一人で外出するなと言われた」と言っているのを聞いて、住宅街に変化はなくとも繁華街ではどうなっているだろうかと思っていましたが、いつも通りの賑わいでした。

010_151224_2ホリデーマーケット:手作り雑貨や絵画などクリスマスとは無関係ですが、この時期だけ開かれているアーティスティックな市場です


誰もがホリデーシーズンに色めきだった様子で、メトロに乗れば地方から観光で来ている家族にどこで降りればいいか聞かれ、ホワイトハウスの周辺では聞いたことのない言語で会話する人々とたくさんすれ違います。

テロ行為に対してただ何もせず怯えるのではなく、現状を把握した上でせっかくの楽しい季節をいつも通り楽しみたいと思います。

010_151224_3スケートリンクでのイベント




特派員

  • デリクソン 律子
  • 職業専業主婦

2012年に結婚を機にワシントンD.C.へ移住。夫の仕事の関係でその後すぐハワイ州オアフ島で暮らし、2015年ワシントンD.C.へ戻って来ました。2014年末に誕生した長男と柴犬の3人と1匹暮らし。

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