- 2015.09.25
- マルシェ
私は駐車場の近くに住んでいます。 平日は人の姿を見ることのない寂しい場所です。でも、特別な日、たとえば日曜日などには、フランス文化の真髄である マルシェ(青空市場)が開かれます。マルシェほどフランスらしいものはないでしょう。鮮やかな赤や緑の地元の野菜は美しいだけでなく、香りも豊かです。 シーズンの終わりに近づいているフレッシュ・トマトとアーティチョーク 鮮やかな色の地元産プラム 住民数15,000人に満たない町ですが、スペインのイベリコハムやイタリア人のお母さんが作った本場のラビオリがあり、私の知識をはるかに超える種類のチーズやオリーブがあります。 色も味も大胆な手作りのイタリアン・ラビオリとペースト これ以上ないほど種類豊富なオリーブ フランスのチーズ(一部はこの地域の限定品) フランスの食料品にはフランスでしか売られていないものがあまりに多く、地域限定品さえあります。 このような国や地域へのこだわりはグローバル化した世界では珍しいでしょう。フランス文化の存続に不安を感じたら、地元のマルシェに行けば、決して変わることのないものを見ることができます。私は最初、食料を目当てにマルシェへ行くのですが、スタンドの人の人柄に惹かれると、その人を目当てに再び足を運ぶこともあります。 地元の人にアドバイスする仕事熱心な露天商 スタンドで働く人たちは全員、何をいつ食べればいいか熟知しています。私が果物屋で食べごろのドーナツ・ピーチを買い求めると、そのスタンドの女性は、「ドーナツ・ピーチにはまだ早いですよ。いまはメロンを食べなさい。いまなら完璧に熟して、香りもいいですよ」 と、すぐに私の依頼を却下しました。彼女の命令にも等しいアドバイスは、私のささやかな楽しみよりも、メロンの旬を逃さないことの方が大切だと言わんばかりです。日本のメロンほど甘くて香りの高いメロンはないと思いますが、私は負けを認めて勧められた果物を買って帰りました。結果ですか?きっと来週も空のカゴを持って、何を買うか決めずに彼女のスタンドに向かうでしょう。甘く、香り高い、まるで夏のように完璧な味わいでした。 さわやかな太陽の下で完璧に熟し、個別に包装されたメロン