最近読んだ記事によれば、私たち英国の国民はペットボトルや段ボール箱、包装材を真面目に分別していますが、リサイクルされているはずのゴミは、実際はリサイクルされていない可能性があるそうです。
多くの人が細心の注意を払って、プラスチックや段ボール、ビン類をリサイクル用のゴミ箱にきちんと分別しています。ですから、リサイクル用のゴミの一部が埋め立て処分されていると知ったら、どんな気持ちになるでしょう。きっと落胆するはずです。
政府の各省庁の取り組みを監査した機関によれば、「リサイクルされた」と報告されている包装材の半分以上は、処理のために海外に輸出されているのが実情のようです。
英国のリサイクル活動は一見すると、非常に優れている印象があります。しかし、記事では、報告されているデータは誤解を招く可能性があり、リサイクル量が増加しているのは、単に英国が自国のゴミ問題を海外に持ち出しているからに過ぎないと指摘されています。一旦ゴミが海外に輸出されてしまえば、現地でどう処理されているかは把握できません。
まず、この問題を解決するには、英国がゴミの排出量を減らし、資源をより有効に活用するとともに、包装材のゴミの問題に取り組む必要があります。
政府はその取り組みの一環として、まず企業によるリサイクルを促進していかねばなりません。
また、国民を対象とした活動も始めており、オンラインの専用アプリなど、ターゲット層を絞った教育的な事業が展開されています。この取り組みは、主に食料を使う際の意識の向上や生活習慣の見直しを通じて、家庭ゴミの削減に向けた行動を、消費者が段階的に実践できるよう指導することを目的としています。
ゴミ分別について言えば、英国では多くの高層ビルや住宅にダストシュートが備えつけられています。ゴミはこれを使って地上階のゴミ収集場に廃棄されます。このうち、リサイクルされるゴミは通常、1階の業務用エレベーター付近にあるリサイクル・ルームに運ばれます。こうした建物の多くは、リサイクル運動が普及する以前に建てられ、ゴミの分別を想定して設計されていないため、このような仕組みになっているのです。
リサイクルに出すものは、食べ残しが付着しているとネズミが寄ってきますから、洗って清潔にしておく必要があります。
多くの人がリサイクルやコンポストまで取り組むようになった今となっては、ダストシュートのような仕組みはなんだか奇妙に思えますが、現代の建物でもシュートを備えているところはまだ存在します。
ロンドンでは、家庭ゴミの収集は戸別に定期的に行われていますが、その頻度は決して高くありません。
街路のゴミ箱は、ポイ捨て防止用のものを除いて、事実上なくなりました。
一般ゴミの収集車は週に一度来ますが、青いゴミ箱に分別された段ボールやプラスチック類の収集は、月にたった一度だけです。
同様に、庭から出るゴミ(茶色のゴミ箱に分別)や紙・ガラス・金属類(緑色のゴミ箱)は月に一度、夏季でも二度、収集されるだけです。
青色のゴミ箱は再資源化できない資材や一般ゴミ用です。
収集日の前夜になると、テラスハウス(連棟住宅)の住民は、指定された色の車輪付きゴミ箱を自宅のガレージや中庭から引っ張り出し、翌朝の収集に備えて道路沿いの縁石付近に置いておかなければなりません。
10年前までは収集作業はもっと活気があり、今の2倍くらいのスピードで収集されていましたが、新型コロナウイルス感染症の流行などの影響を受けて状況はすっかり変わってしまいました。
本来ならうまく機能するはずの仕組みが、ロンドン市民の半分がルールを全く守らなくなり、支障をきたしているのが現状です。
多くの地域で唯一、ルールのように守られているものがあるとすれば、それは違法投棄でしょう。
不要なものは、玄関のドアを開けて外に放り出して、おしまいです。ソファーや家電、マットや靴、衣類など投棄されたものは雨風にさらされ、やがて飛散し、街はとんでもない量のゴミであふれ返ります。
有機廃棄物の分別すらしない人も多く、全部まとめて一般ゴミ用のゴミ箱に廃棄してしまうため、夏になるとゴミ箱は強烈な悪臭を放ちます。
そして最後のとどめは…これは私自身の目撃情報ですが、分別したゴミも、分別されていないゴミも、作業員は全部一緒に同じ収集車に放り込んでいました。
- 2026.03.06
- ロンドンのゴミ事情
