• 2025.06.26
  • シドニーの日本雑貨店で「書道イベント」を企画中
シドニーにある日本の雑貨店で、現在「書道イベント」の開催に向けた企画が進行中です。このお店は、日本の伝統的なアイテムを中心に取り扱っており、地元の人々にも高い人気を誇っています。
店内で特に人気があるのは、福を呼ぶとされる「招き猫」や、日本語の書籍、そして桜の柄が美しい食器やコップ。また、日本のお箸も定番アイテムとして親しまれています。他にも、風呂敷や和柄の手ぬぐい、小さなだるまやこけしなども、お土産やギフトとして高い支持を集めています。抹茶味のお菓子や、和紙を使った文房具もローカルの方々にとってはとても魅力的に映るようです。
どの商品にも日本の美しさや温かみが詰まっていて、このお店に足を踏み入れると、まるで日本にいるかのような気分を味わえます。
そんな空間で、「書道を体験できるイベントを開催しよう!」という話が持ち上がり、現在は現地スタッフの方々とワークショップの内容について話し合いを重ねているところです。まだ企画段階ではありますが、その中で感じたことを今回はシェアしたいと思います。
今回のワークショップの対象は、シドニーに暮らすローカルの方々。書道や日本文化に興味はあるけれど、これまで体験する機会がなかった方や、「ちょっと見てみたい」「試してみたい」という軽い気持ちで参加できるようなイベントを目指しています。
当初私は、「せっかくなら伝統的な書道を体験してもらうのがよいのでは」と考えていました。しかし話し合いを進める中で、「白と黒だけの書道や、いわゆる美しい書はもう見慣れている」「筆で文字を書くというだけの体験にはあまり惹かれない」といった声が多く上がりました。
むしろ、私が普段行っているような、色彩を使ったアート的な書道に興味を示す方が多く、「もっと自由に」「もっと自分らしく表現してみたい」というリクエストが寄せられたのです。
たとえば、「色を使った作品をつくりたい」「文字だけでなく絵も描いてみたい」「和紙にこだわらず、いろんな素材に書いてみたい」といった、創造力を刺激するようなアイデアが寄せられています。
さらに、今回のイベントは1日限りの体験型ワークショップとなる予定なので、「作品をそのまま記念として持ち帰れるようにしたい」という意見も出ています。書道を“書く”体験にとどめず、“アートをつくる”時間にしていきたい——そんなイメージが少しずつ形になりつつあります。
私にとって何より嬉しかったのは、現地の方々との対話を通じて、私自身が目指していた“自由で創造的な書道体験”のイメージと、彼らが求めているものがぴったり一致していたことです。
この書道イベントがどのように告知され、どんな反応が得られるのか。そして、参加者の皆さんがどんな作品を生み出してくれるのか――それはまた次回、イベント終了後に改めてご報告したいと思います。どうぞお楽しみに!



特派員

  • 藤田 博子
  • 職業書道家

日本の伝統文化である書道を海外に発信し、現地の方々との繋がり、様々な情報を発信していきたいと思います。

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