• 2021.09.27
  • モンテレイ
モンテレイはヌエボレオン州の州都でメキシコ第3の都市です。7月末にメキシコシティからモンテレイへ引っ越ししてきたので、今回はモンテレイについて感じたこと、メキシコシティとの違いなどをお伝えします。
日本人にとってはほとんど聞いたことがない街かと思います。実際、ガイドブックにも情報があまり載っていないためメキシコ在住の日本人も観光で訪れることは少ない印象です。モンテレイはメキシコ北東部に位置し、周囲を山に囲まれていることから山々の街とも言われます。



気候は日本のように四季があるようで、夏は最高平均33度くらいになり日差しが強く、日本よりは楽ですが蒸し暑いです。冬も比較的寒くなり稀に雪が降ることもあるようです。冷暖房設備が無いのが一般的なメキシコシティに対して、モンテレイではエアコンが必須。私も3年ぶりに毎日エアコンを使う生活を送っています。標高は540Mなのでメキシコシティのように高山病にかかる心配は無さそうですし、地震も無い場所だとか。日本人である私はやはり常に地震のことを考えて生活してきたので、地震が無いというのは内心ホッとします。
そして、アメリカ合衆国テキサス州と接していて週末には車でアメリカへ行き買い物等を楽しむ人も多いのだそうです。現在はコロナウイルスの影響で陸路は封鎖されていますが、コロナ禍でなくても治安が良くない時もあるようでメキシコ人に確認するのが良さそうです。モンテレイの生活や街並み、文化は、その昔メキシコ領だったアメリカのテキサス州に大きな影響を受けています。そのためメキシコシティはじめ他のメキシコの州とは様子がかなり違います。タコス等の屋台もなく、メキシコらしいカラフルな建物も見かけません。メキシコ特有の文化があまり感じられないのは少し寂しく感じてしまうこともあります。人種についても、メキシコ人の大部分を占める先住民とスペインの混血であるメスティーソも褐色の肌の人が少なく、白人系が比較的多いのが特徴的です。
モンテレイは工業が盛んで外国企業も多く進出しています。近年は韓国の自動車企業等の進出が著しく、恐らくアジア人では韓国人が最も多そうです。空港や学校でもハングル表記がありました。モンテレイの一人当たりのGDPはメキシコの平均より2倍程高く、世帯平均所得もメキシコシティに次いで2位と生活水準の高い都市です。教育にも力を入れていて、学校の学習レベルも高いところが多いそうです。大学ではモンテレイ工科大学(TEC)が有名でメキシコシティの国立自治大学(UNAM)とともに最優良とされています。ただこの大学は学費が高いお金持ち大学としても知られているそうです。モンテレイは首都のメキシコシティと比べても物価が高いなと感じます。スーパーで売られている野菜や果物、そして家賃も少しずつ高い。メキシコシティで日常的に食べられているタコスや日本でいう定食を提供するようなお店(一人分400円前後)もあまり無いので一般家庭のメキシコ人の生活事情が少し気になります。実は私も忙しい日や料理したくない日は安くて美味しい近所のお店に頼っていたので、モンテレイでの毎日の食事に苦戦しているところです。
もう一つ、モンテレイに来てパッと見て分かる圧倒的な違いは人が少ないこと。正確には外を歩いている人が少ない、でしょうか。運よくすぐ近くにスーパーがあるという人は歩く人もいるのでしょうが、本当に歩いている人を見ることが極端に少ないです。メキシコシティではウーバーイーツ等の配達をする自転車やバイクも毎日沢山目にしましたが、自転車すら見かけません。完全な車社会といった雰囲気です。街も人が歩くことを想定して道が作られていないため、それも歩いている人がいない理由の一つなのでしょう。車を持っていないどころか、免許すら取ったことのない私にとってモンテレイの街は暮らしやすいとは言い難いのが本音です。子供の学校に関しても今のところ徒歩での送迎は私以外見たことがありません。送迎の車が並ぶ横を歩いている私は物珍しく見られているかもしれませんね。
初めて住む街、それも海外、不安や様々な悩みもありますが、期待や楽しみな気持ちもあります。今後はモンテレイに関することもここでシェアしていきますのでガイドブック代わりに読んで頂けると嬉しいです。

特派員

  • パドラ リボド 裕美
  • 職業主婦

メキシコ北東部のヌエボ・レオン州の州都モンテレイで夫と娘の3人暮らし。夫の仕事で来墨し、スペイン語はできないながらもママ友もでき、毎日を気ままに楽しんでいます。陽気で魅力的なメキシコのことをたくさん知ってもらいたいです!

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