• 2015.12.24
  • クリスマスイブ
12月に入りますと、街のあちこちでクリスマスへのデコレーションやイルミネーションが始まり、お店のショーウインドーはお客様の目を引くため素敵に飾られてます。 カトリック教信者が多いこの国では、クリスマスはイエス キリストの誕生を祝うミサがあり、家の中ではクリスマスツリーを飾ります。クリスマスはこちらでは、ナタール(Natal)と言います。宗教的なお祭りですが、ミサに出席しなくても、また、カトリック教でなくても家族や親戚みんなが集まってクリスマスイブに夕食会をするのが習慣です。

イブには皆、夕方から深夜遅くまで、おしゃべりして、食べて飲んで、プレゼント交換をして楽しみます。こちらは、この時期は真夏なので、庭やプールサイドでの夕食会も行われます。 メインの料理は七面鳥です。これはアメリカの感謝祭の日に七面鳥を食べるのが影響してます。豚肉と鶏肉の料理の他にポルトガルの移民の人が作るラバナーダ(rabanada)と言って、輪切りにしたパンをミルクと卵につけて揚げる菓子も出します。お砂糖とシナモンの粉がまぶしてありとてもいい香りです。

ミラノ銘菓であり、伝統的な菓子パンの一つパネトーネ(panetone)も欠かさずあります。ドライフルーツや、チョコチップが入っているものなどがあり、パン地がしっとりしていて甘みがあっておいしいです。12月に入るとスーパーマーケットには、パネトーネの箱が山積みになります。各お菓子屋さんも、自家製のを作り販売してます。テーブルの上にはその他にブラジルの、ぶどう、マンゴ、パイナップルなどのフルーツの他、カシュナッツ、栗、クルミ、干しぶどうなどが加わり、カラフルで、おいしい料理が楽しめます。

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プレゼント交換も楽しみの一つです。ブラジルではゲームっぽいプレゼント交換をします。アミーゴ・セクレット(amigo  secreto)と言います。訳して“秘密の友達”です。夕食会の何日か前にプレゼント交換に参加する人達で、くじを引きます。自分が引いたくじには一人の名前が書いてあり、その人にプレゼントを渡すのですが、誰を引いたのかは秘密です。他人には言えません。だから“秘密の友達”なのです。プレゼントは、事前にみんなでビーチサンダル、チョコレート、T-シャツなどと、交換する品を決める時もあれば、例えば、30ドルまでの品物。などと値段を定める時もあります。

ゲームの開始は一人が、参加者全員の前で引いた秘密の友達のヒントを言います。たとえば、”背が高くて、目が大きい“などと。そのヒントをもとに、誰を引いたかを皆で当てます。当てたら、その人がプレゼントを受け取り、ハグをしたり、写真を撮ったりします。プレゼントを受け取った人が今度は自分が引いた人のヒントを言い、全員が終わるまで続けます。単純なようですが、なかなか盛り上がります。ブラジルではこのように楽しくクリスマスイブを過ごします。

Feliz Natal !  





特派員

  • 皆木サンドラ 奈美
  • 職業語学教師、ペーパートールクラフター

ブラジル生まれのブラジル育ち。大学卒業後、夫の仕事の関係で3年間滞在したシンガポールにおいて習得したペーパートール(=シャドーボックス)や語学を教えています。多国の文化や習慣を上手に混在させているサンパウロでの生活がとても気に入っています。

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