外務省が、「日本への深い理解と共感の裾野を広げていくための海外拠点事業、JAPAN HOUSE」を始動することで、日本の魅力を発信する拠点としたいようです。年内にロンドンとロサンゼルスにも開設予定とのことです。こちらでは、オープン前から雑誌や新聞にジャパン・ハウスの事が載り、特に建物の正面のデザインを担当した建築家の隈研吾氏が注目を浴びました。正面には重さ合計6トンの日本の東濃檜が格子状に組まれる「地獄組み」が幅36メートル、高さ11メートルにも及ぶオブジェとなり、建物の前を通る者の目を引いてました。釘も接着剤も一切使用しない日本の伝統的な伎。日本から職人5人が手掛けたと話題になり、「さすが日本!」と誰もが声にしていました。オープン2日目で来場者数は7500人以上という大盛況。日系人だけではなく、非日系人もとても興味を示しているようです。また、2日目の夜にはジャパン・ハウス主催で、音楽家坂本龍一氏、三宅純氏とブラジル音楽家、モレ・レンバウム夫妻の無料コンサートが行われました。1万5千人もの観客が集まったそうです。
館内では、マルセロ・ダンタス企画局長による竹をテーマとした展示が開かれている。Floresta de Bambu (フロレスタ・デ・バンブー/竹の森)では、竹で囲まれたスペースには畳が置かれ、そこで寝転がってスタジオ・ジブリの「かぐや姫物語」の一部が見れる。竹と新しい畳の香りが心を落ち着かせる。ブラジル人にとって畳に上がるのに靴を脱ぐのも新鮮であり、ここでも日本の習慣に触れることができます。
竹工芸家の田辺竹雲斎氏、廣島一夫氏、川島茂雄氏の作品も展示されてます。中でも田辺竹雲斎氏の天井から床まで広がる作品は約5000本もの竹ひごが編み込まれていて、来客の注目を浴びてます。
風呂敷ショップがあり、風呂敷の販売をしていて、美しい色合いと柄が魅力のようです。風呂敷の使い方などのワークショップも予定されているとのことです。館内には日本風洋菓子を提供するカフェがあり、砂糖控えめのスイーツが人気のようです。そして、こちらで人気の日系シェフ坂本淳氏の日本料理店もあります。約2000冊の書物が置いてあり、手に取って自由に読めるのも魅力です。その他、日本の製品の紹介なとがあり、何度も足を運ぶことになるようです。
ジャパン・ハウスでは展示、セミナー、ワークショップや文化イベントなどを通して、日本の文化、芸術、科学、テクノロジー、料理、ビジネスなのど、より多くの人々にその魅力を伝えていきたいようです。日本国外で、最大の日系社会が存在するサンパウロ州。長年にわたり、日本とブラジルのつながりは確かに強いものです。現地の皆も期待する企画です。ブラジル生まれの私にも、いつも通う場所となることでしょう。今から楽しみです。