• 2016.08.23
  • マドリードは高原の街
私の住んでいるマドリードはスペインの首都ですから、政治や経済、文化等々の中心地と言えます。そして、他の首都、パリやロンドン、ワシントンと違い地理的にも国の中心に位置しています。そのマドリードのど真ん中にある“プエルタ・デル・ソル広場”日本語に訳すと“太陽門広場”にスペインのすべての道路の起点となる道路元標があります。

写真1道路元標です。_edited
道路元標 0キロメートルの標識です。イベリア半島の中心なのがよくわかります。

この場所の海抜はなんと650メートル、ヨーロッパの中ではピレネー山脈中にあるアンドラ公国の首都 アンドラ・ラ・ヴェジャの1023メートルに次いで高いところに存在する首都です。つまり高原の街とも言えるでしょう。

写真2海抜表示板_edited
太陽門広場の州庁舎にある海抜表示板。

また南欧の都というイメージとは裏腹に、地理的には北緯40度41分、日本では青森県八戸辺りと意外に北に位置しているんですね。ヨーロッパ自体が日本と比べて北にあるので、大阪と同じ緯度の場所を探すとなると、地中海を超えて、北アフリカ、モロッコ王国の首都ラバト辺りまで南下してしまいます。

このマドリード、緯度も海抜も高い場所にあるのでさぞかし快適な夏を過ごせると思いきや、今年も例年通り暑い夏がやってきました。日本では観測史上一二を争うといわれるほどの酷暑とのことですが、こちらも負けじと猛暑日といわれる最高気温35度を上回る日々が続いております。

写真3金物屋さんの温度計摂氏49度_edited
写真42016年8月3日_edited
先日ゴミ出しついでに近所の金物屋さんの電光表示板を撮影したので証拠写真として提出いたします。2016年8月3日 摂氏49度でした。

これほど暑くなるのですが、テレビのお天気コーナーで“熱中症にご注意ください”というコメントは聞いたことがありません。もちろんスペインにも“熱中症”や“日射病”は存在するのですが、“昨日は何人が搬送された”というニュースも記憶にありません。やはり無理をせず、昼寝(シエスタ)でもして、乗り切るという生活の知恵が染みついているのでしょうか。ちなみに8月はバケーション(休暇)の真っ最中、日本と違い長い長い藪入りのシーズンとなりました。

写真5行きつけの呑屋も一か月のバケーション_edited
写真6文房具屋さん8月22日まで3週間のお休みです_edited
行きつけのレストラン・バーのお知らせは“誠に勝手ながら7月29日から8月30日まで休暇とさせていただきます”。また、近所の文房具屋さんは8月22日まで3週間ビーチでバケーションだそうです。



特派員

  • 山田 進
  • 職業スペイン語・日本語通訳

スペイン政府より滞在許可と労働許可を頂き、納税・社会保険料納付をはじめて早37年。そろそろシルバー人材センターへの登録も視野に入った今日この頃、長い間お世話になったこの国のことを皆様にご紹介できることを楽しみにしています。

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