• 2016.10.25
  • イタリア人の謎解き
イタリア国内をよく旅していた時期に、長距離電車の中で隣に座った人、駅の待合室でそばに座った人がクロスワードパズルに取り組んでいるのを 見かけたものでした。
私はクロスワードパズルに興味を持ったことが無かったものですから、「あ、この人も、、、」とちょっとした新鮮な驚きを覚えたものです。
日本に住んでいた頃は、周りにクロスワードパズルをしている人がいたかなんて、注意を払ったことも無かったもので日本ではどれくらい盛んな事なのかは見当がつきません。
いずれにせよ、頭の体操にも良さそうですし豆知識も増えるので、 一時期はまってみようと思います。伏線ですが、一時期イタリアで「Sudoku」が流行っていたこともありました。

さて同じ謎解きでも世の中には色々ありますが、先日「お、これは」と思った種類の謎解きを、イタリア人から教えてもらいました。
このクリプトグラフィー ニーモニックは、イタリアが発祥地でもなければ(ギリシャだそうです)ミラノが特別な役割を果たしたわけでは無いのですが、イタリア人から説明を受けた時に日本語に同等のものはあったかな?と暫く沈黙しました。

第二次世界大戦時に、情報の暗号化と種類が著しく発達したわけですが、その内の一つがクリプトグラフィーです。クリプトグラフィー ニーモニックは、二重の意味の特性を生かした謎解きです。 第二次世界大戦が終わって約70年経った今日、この暗号テクは情報の暗号化ではなくて高度な謎解き遊びとして進展しました。

イタリア語を知らない人でも比較的わかりやすい例は、「君は超人ハルクだ(Sei Hulk)」は「緑茶(Tè Verde)」となります。英語でのクリプトグラフィー ニーモニックと少々規則が違うようなので、掘り下げての説明はあえてしませんが、ここで欠かせない大事な規則の一つは、「君は超人ハルクだ(Sei Hulk)」の後に、2.5という数字を付加することです。つまり「君は超人ハルクだ(Sei Hulk)」は謎解きの問いとなり、答えは2つのアルファベットと5つのアルファベットを組み合わせた語法でなくてはならない、という指示になります。イタリア語におけるSeiとTeは二重の意味を利用すると同じ意味の役割を果たします。つまりこの二つの単語は「君」のことを指すわけです。Hulkは超人ハルクのことで、その特徴は緑色。TeとTèの当て字を利用すると、詳しい文法上の説明は省くとして、「Tè Verde」も「君は緑色」という意味にもなります。

この他に有名なものは、イタリア語の「ティースプーン」をクリプトグラフィー ニーモニック式に言い換えると「30秒の瞑想」となり、この「30秒の瞑想」を二重の意味を駆使して掘り下げていくと、私達が日常的に使うティースプーンの描写にたどり着くわけです。

イタリアのカフェテリアで「すいませーん、ティースプーンをください」と言う代わりに「あのぅ、30秒の瞑想が必要なのですが、、、」と言ってみたいところです、、、

 
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特派員

  • 三上 由里子
  • 職業音楽家

チェリスト。ミラノを本拠地に、ソロコンサートアンサンブルの編成で演奏活動の傍ら、演劇、画像、舞踊やライブ演奏を組み合わせたマルチスタイルの舞台プロデュース。

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