年末年始営業のご案内
12月31日(火):18:00終了
2025年1月1日(水):全館休業
※各店舗の年末年始の営業についてはフロアガイドよりご覧下さい。

  • 2017.07.26
  • 喫煙者と非喫煙者の握手
この流行はすぐに廃れるだろうと、と思っていた物が意外に人気持続で根強く残ることに驚かされたりすることがよくありませんか?

周りを見渡すと電子タバコを吸う同僚が増えたことに気がつきました。私はタバコを吸った経験が一度も無いので、喫煙者とその喜びと苦しみ(!)を分かち合う事が出来ません。非喫煙者の私にはこの電子タバコは半分おしゃぶりのようなオモチャに見えたので、電子タバコの販売店がミラノに増える度に「流行が廃れて、すぐに閉まる運命だ」なんて非情なことを思いながら横目で見て通り過ぎていました。

タバコを止めたくても止められない人が止める方向に持って行くために、電子タバコに切り替えているのだろうと当初は思っていました。ニコチンパッチとかニコチンガムを試して喫煙を止めようとした人を知っていますが、止められなかった例が圧倒的に多いので、電子タバコも同じ運命を辿るに違いないと決め込んでいました。

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こちらの男性は、裁縫が得意なので自分で電子タバコの皮カバーを作って首からさげています!

イタリアでは、約10年前からレストランなど公共の場所での喫煙は禁止となりました。その結果、友人達と夕食に出かけると、一通り食べ終わってデザートかコーヒー前の待ち時間などに喫煙者は一斉に立ち上がり、一服吸いにレストランの外に出てしまいます(レストランの外ならオーケーなのです)。非喫煙者の私は、しばしばテーブルに一人取り残された形になるので、私も外に出て彼らの煙を吸いに、、、知らない喫煙者同士でも会話が弾んだりする時でもあるそうです。

そんなイタリアで電子タバコは、喫煙禁止の場所でも静かに吸われているわけです。しかも、イタリアで普及している電子タバコは、ニコチン抜きと含ニコチンの両方あるので、当初の私の推測はハズレて、これは根強く残る商品となるでしょう。

電子タバコを端から馬鹿にしていた私なのですが、ふと気がつくと同僚が吸う電子タバコの煙(蒸気)から心地よい香りが漂ってくるのです。聞いてみると「今日は、バニラ」「今日は、クルミと蜂蜜のミックス」などなど、毎日アロマを変えているそうです。これは、非喫煙者の私にも歓迎できる香りなので、思わず「ねぇタバコ吸ってー(吐いてー)」とおねだりしてしまいます。煙(蒸気)を一杯吐き出してもらって、私も良い香りを深く吸い込みます。

それで気がついたのが、「深呼吸」。
喫煙者は深呼吸の回数が多いに違いない?!
もしかしたら、考えている以上に喫煙にも良い面があったりして!



特派員

  • 三上 由里子
  • 職業音楽家

チェリスト。ミラノを本拠地に、ソロコンサートアンサンブルの編成で演奏活動の傍ら、演劇、画像、舞踊やライブ演奏を組み合わせたマルチスタイルの舞台プロデュース。

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